揚州の魅力と観光のポイント
揚州は長江(揚子江)と京杭運河が交差するところにある都市で、その地理的な特性から、中国の交易都市の一つとして、それぞれの時代に繁栄をしていた街です。一方で、その戦略的な地理特性から、いったん国内で戦争が起こると揚州を手に入れることが水路の確保、すなわち交通の確保にも繋がることから、戦争に巻き込まれやすいのが揚州の特徴です。ですから揚州は、時代が変わるときには街も消滅してしまうという歴史を辿った街でもあります。
栄華盛衰の歴史を辿ってきた揚州ですが、特に、揚州の塩商人が清の経済を牛耳っていた清の時代は、揚州には数多くの庭園が築かれ、また、康熙帝の南巡時に痩西湖を整備するなど、今の揚州の見所が形づくられた時代です。个園(個園)、何園などの庭園や痩西湖を歩くと、そんな清の時代における揚州の繁栄をまさに体感することができます。また、日本の仏教文化に大きな影響を及ぼした鑑真が住職をしていた大明寺も、日本人ならぜひ訪れておきたいスポットです。観光地としての揚州は、見所豊富です。
一方、数々の戦争で街が破壊された歴史を持つ揚州ですが、食文化は延々と伝統が引き継がれ、准揚料理という一つの分野が形成されています。准揚料理は北京の宮廷料理にも大きな影響を与えるとともに、上海料理や蘇州料理、杭州料理といったかたちで、中国江南地域に広まっています。また揚州のグルメでは、富春茶社や冶春茶社を中心とした包子・湯包などの点心も、忘れることはできません。広州や香港の飲茶の原型ともいえる揚州の点心は、揚州に旅行したら一度は経験したいものです。
このページでは、揚州観光のポイントや旅行時のグルメ情報を中心に、揚州の魅力を写真とともに紹介します。また、上海や蘇州から新幹線で揚州に行くときの乗換駅、鎮江についても、三国志の遺跡を中心に紹介します。
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揚州のグルメ (アジアグルメ図鑑)
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