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チェンマイで最も格式が高い寺、ワット・プラシン |
ワット・プラシンはチェンマイの旧市街にある瀟洒な寺院です。旧市街の東の入口、ターペー門を通る道をまっすぐ西に向かって歩いた突き当たりにあります。 ご覧の通り、ランナー様式の美しい本堂の建物が正面に見えます。花壇の植え込みも綺麗です。さあ、中に入って見ましょう。 |
本堂の前に立つ釈迦像です。一番上の写真では、敬虔なタイ人がこの像の前でお祈りをしていました。私も一束の花を寺の入口で買い、供えさせていただきました。そして、いくつかお願いもさせていただきました。そのご利益だと思うのですが、今のところ、私の家庭や会社は安泰です。 |
本堂の入口には蛇の頭を持つ神様、ナーガがいます。この様式もタイ北部のランナー様式の寺には欠かせないものです。 蛇神ナーガは、釈迦が悟りを開くときに保護したという伝説の中に出てきています。天候を左右する力を持ち、怒らすと旱魃が起こり温和にさせると雨を降らすとされ、農業の収穫を拡大(アジアでは古代からこれが大切でした)するために欠かせない存在とされていました。仏教の中では龍王として、仏教を保護する神とされています。中国においては龍として描かれることが多いようです。 |
本堂の中の釈迦像です。 大変穏やかな顔をされた美しい像だという印象です。私はしばらく見とれてしまいました。チェンマイには美しい仏像が多いように私は思います。 |
本堂内ではこの時間ちょうど7人の僧侶によりお経が唱えられていました。タイ人たちは頭を垂れてお祈りをしていました。一方、タイ語ですからお経の意味が全く分からない外人観光客も、そのタイ語の響きや抑揚が美しいので、私も含めタイ仏教の雰囲気に浸り席を立ちませんでした。 |
本堂の外には修行僧が集まってきました。まだ小学生くらいの年の子もたくさんいます。さすがにタイは仏教国です。 |
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ヴィハーン・ライカムとプラシン仏 |
このワットプラシンという寺は1345年に建立されたチェンマイで最も格式が高いお寺といわれています。何をもって最も格式が高いというのかは私には分かりませんが、その名前のいわれともなった本尊のプラシン仏は、本堂の裏手にあるこの建物の中にあります。 ヴィハーン・ライカムといわれるこの建物は、典型的な古典的ランナー様式の建物とされています。ご本尊のプラシン仏を見る前に、建物の特徴を見てみましょう。 |
ランナー様式建物の特徴の一つは、このように屋根が重層化していることです。この曲線美は本当に見事だと私は思います。 |
ランナー様式建物のもう一つの特徴は、この蛇神ナーガが入口にいることです。 本堂の写真でも紹介しましたよね。 |
ヴィハーン・ライカムの内部です。ここは礼拝をする建物で、正面中央に設置されているのがプラシン仏です。 この建物内は朱塗りの壁や柱に金色で絵が描かれていて、豪華で独特な雰囲気を漂わせています。 |
正面に鎮座するのが本尊のプラシン仏です。前面の壁の絵も見事ですね。また、プラシン仏手前の仏具等の配置も見事です。 |
プラシン仏にはこの日も敬虔なタイ人が代わるがわる深い祈りを捧げていました。私も、タイ人の後に、長々と、また、深々と、祈りを捧げさせていただきました。 |
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エメラルド仏、蛇神ナーガ、そして寝釈迦 |
ワットプラシンには他にも色々な建物があり、また見所もあります。とかく、入口すぐの本堂が立派で、またその中の仏像も大きいものですから、本堂だけ見て満足してしまう人もいるかもしれませんが、それではせっかくワットプラシンに来た甲斐がありません。 上の建物は本堂のすぐ裏にある建物です。この建物に入ってみましょう。 |
建物の中央奥に壇が築かれその周囲に仏像と高僧の像が配置されています。上の写真は入って正面から見た壇です。この建物も柱が朱塗りで金色の塗料が絵柄が描かれています。 |
実にリアルな風景です。威厳が漂う高僧の間に、金色の仏像。仏教国タイらしい風景です。 |
上の写真は裏面の様子です。おそらくはエメラルド仏のレプリカと思われる緑色の仏像と高僧の像が配置されています。エメラルド仏は、一時このワットプラシンにもありましたが、現在はバンコクのワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)にあります。 |
拡大して見てみましょう。なんともリアルな姿で、荘厳な雰囲気が漂います。 |
バンコクのワット・プラ・ケオ(エメラルド寺院)にあるエメラルド仏は、壇のかなり上のほうに設置されているので小さく見えるのですが、ここはレプリカですから手に取るほどの距離から見ることができます。 |
壇の右サイドにはこの仏像が鎮座していました。 蛇の頭を七つ持っていますから、ナーガです。蛇は毎年脱皮をするので、不死のシンボルでもあります。 |
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本堂の裏口の欄干にある蛇神ナーガ。これは大きくて見事です。 |
ナーガの顔をアップしてみました。 蛇の頭ですからやっぱり顔つきは怖いのですが、先にも書いた通り、天気をつかさどる神様であり、寺の守護神でもあります。守護神という性格もあるので、欄干に描かれることが多いのでしょう。 |
ワットプラシンの敷地内には寝釈迦もあります。プラシン仏が安置されているヴィハーン・ライカムよりも奥にある建物内に安置されています。英語での案内もないのでちょっと探しづらいかもしれませんが、寝釈迦を雨露から守るように建物が建てられ、その建物一杯に釈迦が寝ています。 |
寝釈迦と言うと、バンコクのワットポーが有名ですが、タイには寝釈迦はたくさんあります。どの寝釈迦もくつろいだやさしい表情をしているので、私は好きです。 |
また、ワットプラシンの入口、すなわち本堂前に戻ってきました。見所いっぱいのワット・プラシン。チェンマイ旅行に来たら是非、立ち寄ってみてください。 |