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豫園商場-アジア写真帳(上海)

アジア写真帳(上海)

  豫園

上海の豫園商場

 上海での観光というと、周辺には蘇州杭州といった見所もあれば、西塘同里などの江南水郷の街もあって、枚挙に事欠かないのですが、いざ市内での観光となると、外灘から浦東を見たり、旧フランス租界を歩いてみたりで、要は西洋と中国の折衷みたいなものを見るくらいのもので、これといって中国らしい観光地は少ないと思います。
 その点、規模は小さいけど、忘れてはならないのが豫園。いわゆる中国庭園で、約2万㎡の庭園とその周りにある豫園商場が見所です。

上海の豫園
 
 上の写真は、豫園商場の中心地にある九曲橋です。池の向こうの建物が南翔饅頭店で、南翔饅頭店についてはのちほど紹介します。
 豫園は上海きっての観光地だと書きましたが、正直言って豫園という庭園自体は観光地としての価値は殆どないと私は思っています。蘇州や揚州、同里など上海周辺にある庭園と比較するとお話になりませんし、比較すること自体が間違いだということが分かるはずです。

上海の庭園、豫園
 
 豫園の庭園は、いわゆる江南風の庭園で、石と池を配した庭園です。しかし、拙政園留園などの庭園を何度も見てきている私の目には子供だましのような庭園という印象しかありません。ですから、豫園という庭園を見て中国庭園は見たことがあると言う人は多いのですが、残念ながら豫園を見て中国庭園を分かった気になるのは大間違いです。
 ただ、急げば30分くらいで見て回れる庭園ですので、時間に余裕のある人はちょっと見て行っても良いとは思います。がっかりするだけかも知れませんが。

上海の豫園商場(豫園老街)
 
 このように、庭園としての豫園は価値がありませんと私は断言します。私は豫園という庭園を過去に5回以上見学していますが、それが私の結論です。
  豫園観光のポイントは、やはり豫園商場でしょうか。豫園老街とも言われています。老街とは豫園の古くからの街並みという意味です。


豫園商場、周囲の様子

 発展・開発が続く上海の中で、もう、周りは高層住宅や集合住宅の建設で、昔からの建物が殆どなくなってしまったのですが、ここ豫園の周辺は、以前からのたたずまいのままで、こんな感じの伝統的な中国建築物が保存されています。

豫園商場

 豫園の場合、庭園も有名ですが、殆どの観光客のお目当ては豫園商場だと思います。この日は朝早く、まだ、観光客も少ない時間に豫園の到着です。この通りから左に入っていくと、豫園商場になります。



  豫園商場

豫園商場(上海)

 豫園商場です。
 恐らく1日50万人から100万人くらいの観光客が押し寄せるのではないかと思われますが、この日は、朝早いためまだまだ静かな豫園商場です。殆どが中国の地方からの観光客ですが、外国人観光客も少なくありません。宝石やアクセサリ、扇子をはじめとした中国の民芸品、漢方薬など、観光客のための品揃えは豊富です。ですが、値段はちょっと高めです。というよりも、かなり高めです。

上海の豫園商場

 豫園の庭園自体は狭いのですが、豫園商場は結構広いスペースです。こんな立派なお城のような店もあったりして、見ているだけで楽しくなります。そもそも「豫園」とは「楽しい園」の意味もあると言うことも聞いたことがあります。

 豫園商場の楽器屋
 
 観光客が集まる場所なので、お土産用の中国楽器(民族楽器)を売る店なども出ています。おじさんは今打楽器の実演をしていました。店番の女性のやる気のない姿が何とも言えず豫園です。

上海の豫園商場、楽器屋
 
 笛の実演をする店員をじっと見つめる欧米からの観光客。この店員は二曲も演奏してくれました。この観光客はこの笛を買って帰りましたが、さて店員さんと同じような音を出せるのでしょうか。

麻雀牌と中国将棋(上海の豫園商場)
 
 こちらは麻雀牌や中国将棋の店です。麻雀牌は写真からも分かるように様々な大きさのものがあります。日本と同じサイズの麻雀牌も当然あります。チェスの駒も売っていて、私が一番ほしかったのはチェスです。忘れてしまいましたが、かなり高い価格を言われてしまいました。価格は言い値の三割くらいは簡単に下がります。それ以上下げさせると、本当に買って帰らないといけなくなりそうなので、値段交渉はほどほどにして立ち去ることにしました。

豫園商場の印鑑屋
 
 上の写真は印鑑屋さんで、その場で印鑑を彫ってくれます。図柄も入れられるので興味があったのですが、おじさんがスマホに熱中しているので話しかけませんでした。

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 私は、香港、台北、深圳、広州、上海やマカオには仕事や旅行でたびたび行くことがあります。 そんな時に私が使っているのが「跨境王」というSIMカードです。私のように日本で買ったiPhoneをSIMロック解除していれば、SIMカードを入れ替えるだけで日本の携帯を現地でもすぐ使えるようになります。
 旅行期間中だけ使っても価格的に損はないですし、頻繁に行く人はチャージすればいつまでも同じ番号で携帯を使うことができます。SIMカードの入れ替えは簡単ですし、チャージの方法などは同梱されている日本語説明書に丁寧に書いてあります。
 中国聯通香港(チャイナユニコム香港)のSIMカードですから、中国にいるときもフェイスブック、TwitterやGoogleを利用できることも、このSIMカードの長所です。中国への出張者・旅行者必携のSIMカードです。


 大道芸人(上海の豫園商場)
 
 大道芸人もいろいろ出ています。紙芝居を見せながら弁士が語る芸です。大道芸人の派手なアクションに感心してしまいます。早口だから何を言っているかさっぱりわかりませんが、アクションを見ているだけで私も笑ってしまいます。

 豫園商場の紙芝居
 
 紙芝居を見ている人は数人ですが、その周りを何十人もの見物客が取り巻いています。弁士の軽妙な語り口に周りの人も聞き入ります。この弁士はかなりの役者です。

 大道芸人(上海の豫園商場)
 
 ここで大袈裟なジェスチャーと絶妙な語り。周りの人も爆笑し、話の意味が分からない私までも笑ってしまいます。彼はなかなかの芸人です。

西洋鏡の大道芸(上海の豫園商場)
 
 5分ちょっとのステージが終わると、弁士さんもスマホに熱中です。中国では本当にスマホが普及しています。日本以上です。若い人やビジネスマンばかりでなく、老人もスマホです。おじいさんやおばあさんも小学生も中学生も、みんなスマホがないと生きていけないようです。

 豫園商場のスタバ
 
 スターバックスコーヒーです。中国の都市部には本当に数多くのスターバックスがあって、観光地やショッピングセンターの至る所で見かけます。スターバックスは「星巴克」と書きます。STARは意味をとって星に、BUCKSは発音をとって巴克と書きます。完全に中国に根付いています。こういった観光地では、外人客の利用も多いです。

上海の豫園商場

 豫園商場の中、こんな風に店が広がっていて、白人の観光客もチラホラ見かけます。店を冷やかしてみるだけでも楽しいものです。本当にいろんなものが売られていて、特に、中国風の小物類、これらは中国土産に適しているのですが、小物類を探すなら、この豫園商場は最適です。
 ただ、値段はかなり吹っかけられますのでご注意です。私の場合は、店の言い値の10%か5%くらいで購入することもよくあります。2割引になった、3割引になった、半額になったと言って喜ばれる方は、それ以上にお店が大喜びしていることも知っておかれると良いと思います。
豫園商場の中国楽器屋

 楽器屋さんを見てみます。いろんな種類の楽器があります。熱心に見ている白人さんがいたので「弾けるのか」と質問したら、「家に飾るだけさ」との答え。確かに壁に飾っても良い感じですね。

中国楽器(上海の豫園商場)

 銅鑼なら、飾りにもなるし、鳴らすくらいのことはできるけど、自宅で鳴らしたら近所迷惑でしょうか?

 

 南翔小籠包と豫園商場の小吃 

小吃(上海の豫園商場)

 豫園商場の中には、食べ物屋さんが一杯あります。特に、上の写真にあるような串、点心といった小吃(しゃおち)といわれる軽食物が沢山あります。今、お兄さんは肉を焼いているところです。
 臭豆腐(上海の豫園商場)
 
 臭豆腐です。写真に「紹興臭豆腐」の文字が見えます。これなんかはおすすめです。日本ではなかなか出会えない味で、わずか10元です。因みに私の大好物です。豫園の中で臭豆腐を食べれば、豫園の思い出はさらに深まります。
 臭豆腐については、こちらを参照してください。
上海、豫園商場の臭豆腐
 
 臭豆腐はあちこちで売っていますが、私が豫園で食べた中では、南翔饅頭店隣の臭豆腐屋さんはかなり美味しいという印象です。一盛り4切れか5切れです。初めて臭豆腐を食べる方は、最初は目をつぶって鼻をつまんで食べるかもしれませんが、二切れ目からはそんなことしないでも食欲が湧いてくるかもしれません。

南翔饅頭店 
 
 豫園での一番人気の店は、ここ、南翔饅頭店、小龍包で有名な店の本店です。とにかく込む店ですから、朝早く行くとかして工夫しないと、小龍包が食べられません。
 実は、この日私が豫園に朝早く来たのも、ここ南翔饅頭店で小龍包を食べることが主目的だったのです。その様子はこちらをご覧ください

南翔饅頭店の小籠包 
 
 とにかく10時くらいになると、南翔饅頭店の周りは混雑して歩きづらくなるほどです。ここの小籠包はそれほど美味しいのですかとよく聞かれますが、やっぱり美味しいのです。ただ、上海には美味しい小籠包の店は他にもいくつもあるわけで、ここ南翔饅頭店でなければ食べられないということではありません。例えば、庶民的な店ですが佳家湯包などでは本当においしい小籠包が食べられるのです。

  
南翔饅頭店(上海の豫園商場)
 
 手前の大きい点心が蟹みそ入り湯包(蟹粉湯包)でストローでチューチュー吸います。これは注文必須の一品です。その右上が蟹粉小籠包でその向こうに見えるのが普通の豚肉入りの小籠包です。左にあるのが雑穀焼売で糯米入りの焼売です。二人でこのくらい食べると満腹になります。
 小籠包の数が一つ上の写真と異なるのは食べたフロアが違うからです。同じ南翔饅頭店でもフロアにより価格が違います。そのあたりの詳しい話は南翔饅頭店での記録をまとめているページがありますから、そちらをご覧ください。

豫園商場のレストラン

 一方、豫園で本格的な料理を食べたいなら、ここ緑波廊餐庁がおすすめです。世界各国から来たVIPも数多く来訪している上海料理の高級店で、おいしい料理を食べさせてくれます。

昔の豫園商場

 かなり古い写真になりますが、恐らく1999年ごろの豫園商場の周りの一風景です。今から15年前は、上海の市街地でもこんな感じだったわけです。今の豫園付近からこんな風景は想像もつきませんが、当時はまだ上海の中心部もこんなに素朴だったのです。今では、すっかり現代的な街に生まれ変わってしまいました。
 この頃は、ペプシコーラのCMに王菲(フェイ・ウォン)が出演して、CM曲自体がヒットした頃です。

上海焼きそばの屋台(上海の豫園商場)

 同じく時に寄った、豫園商場のはずれの屋台です。こういう屋台で、私も点心や焼きそばなんかをよく注文して食べていました。結構旨かったんです。この上海焼きそば。
 こういう素朴な風景には、今、上海では殆どお目にかかれません。ちょっと寂しくなったなあと思います。その分、私も上海には行かず、同じ中国でも、もう少し田舎に足を伸ばすようになっています。


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