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アジア写真帳(杭州)ー龍井茶の龍井村


アジア写真帳(杭州)


 龍井茶の故郷、龍井村へは、杭州市内から「27番」または「Y3」のバス一本で行くことができます。27番は龍井村行きです。Y3の場合は「龍井茶室」というバス停で降りてください。このバスの車窓から茶畑を見ながら、西湖を離れて10分くらいで、龍井茶室のバス停に到着します。バス停を降りると、茶室のお姉さんや、露天のお茶屋さんのおばさんたちが、バスから降りてきたお客さんたちを確保しようと、いっせいに群がります。
 上の写真は、バスを龍井茶室のバス停で降りて、龍井村に向かう途中にある牌坊です。


 龍井茶室のバス停付近には、沢山の茶館があります。観光客が多いので、洒落た茶楼も多くあります。このあたりの茶室は綺麗だし、雰囲気も良いのですが、今日は、龍井村の中に入って、茶畑の見える茶楼に行ってみましょう。


 一番上の写真の碑坊を抜けて5分ちょっと坂道を下っていくと、龍井村の中心に入ってきました。そこで、小さな茶楼を発見しました。
 こじんまりした雰囲気もいいですし、2階にオープンエアのスペースもあって、のんびりお茶を楽しめそうです。
 この日は小雨が降っていたこともあって、観光客は殆どいません。ここのお店の家族でしょうか。子供も一緒に楽しそうに遊んでいます。


 お店には、他のお客さんは誰もいません。店の入口で龍井茶を注文し、2階に行く旨告げると、龍井茶の茶葉を入れたグラスとお湯が入ったポットが運ばれてきます。龍井村で飲む龍井茶は、また、格別です。グラスの中に見える茶葉を楽しみながら、お茶を飲みます。


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 茶楼から見える龍井村の風景です。ここの2階は、眺めが良くて龍井村を一望できます。
 この茶楼から見える龍井村は周囲が山に囲まれていて、茶楼や農家の建物がこのあたりに集中しています。季節が良いと、もっと観光客がいるのでしょうが、こんな日にくると、日本の田舎町を旅している気分にもなります。山に茶畑も見えます。


 茶畑を少しアップで写して見ましょう。観光客でしょうか、ちょうど茶畑を歩いている人が見えます。龍井村は、こんな感じで茶畑が広がっているのです。




 少し村の中を歩いてみましょう。
 バス停付近の客引きの喧騒とは打って変わって、村のはずれのほうまで歩くと、静かな農村の雰囲気です。木や花が植えられていて、落ち着いた村の風景を楽しむことができます。


 とは言っても、龍井村に来たら、少しは茶畑を回らないといけません。
 「杭州市都市農業模範園区」の看板も見えます。まさに西湖龍井茶の故郷、龍井村です。このあたりの茶畑を歩いて見ましょう。


 龍井茶の茶葉です。雨上がりなので、みずみずしい輝きを持っています。龍井茶の茶葉の見分け方は、後ほど、翁家山の農家のおばさんから説明を聞きましょう。
 さて今日は、一人だけの気楽な旅です。龍井村の探索はこのくらいにして、この龍井村よりもさらに先の翁家山を目指すことにしました。翁家山にはまだ行ったこともないので、途中にある龍井山園も見学しながら、山道を翁家山へ向かいました。



 
 龍井山園の有名な「世界一大きい急須」です。長さ2メートルほどあります。中国は「○○一」が大好きで、特に「世界一」という言葉は大好きなようです。しかし、この世界一大きい急須でお茶を淹れた人がいるのかは、私は知りません。


 龍井山園は、この世界一の急須で有名なのですが、ご覧の通り、この世界一大きい急須を見ながら、お茶を飲むことができます。でも、私の感覚では、どうせ行くなら、違う茶館を選ぶけどなあ。
まあ、何に使うかは知りませんが、また、何に使えるかも知りませんが、とにかく、大きい急須でした。


 龍井山園の茶室の上には、バーベキューのできる広いスペースがあって、この日は結婚式の披露宴が行われていました。おそらくは、龍井茶の関係者なのだろうと思いますが、例の「世界一大きな急須」をバックに記念撮影していました。



 翁家山には、Y3のバスが通っていて、バス停のあたりは、龍井と同じく客引きのおばさんが一杯でした。翁家山のバス停は峠みたいな位置にあって、その峠を抜けて反対側に入ったあたりの農家兼お茶販売店の家並みです。


 道の反対側は、谷になっていて、谷の向こうに、山が連なります。上の写真で、木々の向こうに茶畑が広がる山が見えますが、これが獅峰山といって、「獅峰龍井」という龍井茶の最高級茶の産地です。
 杭州の街を歩いていて、龍井茶の看板があっても、ほとんどは「西湖龍井」です。「獅峰龍井」は時々見るだけです。といっても、「西湖龍井」の看板しか出ていない店でも、品揃えとして「獅峰龍井茶」も販売していますので、ご心配なく。


 自分の畑で作った「獅峰龍井」を飲ませてくれると約束してくれた農家のおばさんから、そんな説明を聞きながら、茶畑の写真を撮ろうと思って周りを見渡すのですが、ここ翁家山は、茶畑が広がっているわけではないのですね。
 一面に広がる茶畑を写真に撮るなら、龍井村とか梅家鳩の方に行かないとだめですね。


 龍井茶の葉です。所々に葉を切った痕があるのが分かるでしょうか?
 龍井茶は、このように葉を1枚1枚摘んでいくわけですが、この農家のおばさんの話によれば、年に3回摘むことになっていて、一番おいしいのは、最初の茶摘で摘まれたものだそうです。確かに、清明節(新暦4月5日前後)前に摘まれたものは「明前龍井」と呼ばれ、龍井茶の中でも高価ですね。


 おばさんに連れられ、一軒の農家に行って、「獅峰龍井」をご馳走になると、いよいよ、おばさんの商売開始です。
 二つのコップに2種類の茶葉を入れて、お茶を試飲させるのでした。私は、「右側が旨い」と言ったのですが、そう言って暫くコップを置いたままにしていると、茶葉が下に落ちるスピードに相当の開きがあることが分かりました。因みに、右が今年摘んだ茶葉、左側が昨年摘んだ茶葉です。こんなことを見せられると、右側の茶葉、4月に摘んだとされる茶葉を買いたくなってしまいますよね。

 まあ、悪いおばさんではないし、私にも分かる中国語を話してくれるので、新茶を買ったうえで、1時間くらい話し込んでしまいました。そこで、二つ質問しました。

 私「今日は、飲む前に洗茶しなかったですね」
 おばさん「普通、家で飲む時はしません。
      作法みたいなもので、かしこまった時に洗茶するだけです。」
 私「龍井茶を飲む時は、普通コップを使っているのに、龍井山園には、なぜ、あんな巨大な急須があるのですか」
 おばさん「観光客を呼ぶためです。」

 一つ、謎が解けました。




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