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ラオスのフエサイ(フアイサーイ)という町は、交通の要衝です。タイのチェンコーンと国境が結ばれボートで移動できるようになっている一方で、ラオス位置の観光地であるルアンパバーンへのボートの発着地にもなっているので、乗換え客の多い駅みたいな町なのです。 ですからフエサイの街自体に何か見所があるかというと特にあるわけではありません。ですから、ルアンパバーンとチェンコーンの間を移動する旅行者もこのフエサイは単にボートの乗換駅みたいな気持ちで、観光など一切しないで通過してしまう人も多いようです。 ただ、タイのチェンコーンからメコン川越しにフエサイの街を見ていると、上の写真のように、丘の上の寺院にどうしても目が行ってしまいます。フエサイに行ったらこの寺院を見たいな、という気になってしまうのです。 |
この寺院、ワット・マニラートといいますが、このページでは「丘の上の寺院」とでもしておきます。 丘の上の寺院へは、チェンコーンからのボートを降りて入国手続きを終えた後、道をまっすぐにすすみ、メコン川に並行して走る街道に突き当たったところから始まる階段を丘の上まで登ります。 階段の欄干には蛇の柄が刻まれています。丘の上から下まで、延々と続く蛇の欄干は見事です。 |
丘の上まで階段を登ると、寺院の本堂が現れます。なかなか立派な建物です。タイ北部のランナー形式の建物と似ていますね。逆光で写真が撮りづらいですね。 本堂は扉が閉まっていたのでは入れませんでした。 |
反対側から見ると、壁画もあり、また違った趣きです。屋根の形や色は美しいですね。フエサイのような小さな町に、こんな立派な寺院があるというのが、まさに仏教国、ラオスらしいところです。 |
町からの階段を登ってすぐのところに建つ建物。鼓楼でしょうか。 そういえば、朝、フエサイのお寺から放送や太鼓の音が、タイ・チェンコーンの町にも聞こえていましたけど、その太鼓の音がこの鼓楼から打たれているのかも知れません。 |
鼓楼の横にある建物には、釈迦が弟子たちに教えを説く様子が描かれています。この情景はタイの寺院でもよく見かけるのですが、日本や中国ではあまり見ないですね。 |
釈迦が教えを説いているのと同様に、僧侶が女性二人に説教をしています。親子のような女性でしたから、一名が母親、一名が娘さんなのでしょうか。仏教国ラオスでは、人々の生活に仏教寺院がこのような形で関わっているのですね。ラオスらしい光景です。 |
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仏塔です。タイの寺院と同様ですね。右奥が本堂、左奥が鼓楼です。 |
この寺院の裏は、山が折り重なるように連なっています。フエサイの町はメコン川に沿って横に伸びてはいますが、山が迫っているため、山の裏側は未開発の状態で残されています。 ラオスがこれまで発展してこれなかった原因の一つに平地が少ないという地理的な特性があるのですが、確かにここから見ると平地が少なく山が深いという地形です。 でも、それが今となっては自然がそのまま残されている魅力的な国として私たちには写ります。 手前に見えるのは、僧侶の寄宿舎です。 |
この寺院には若い僧侶が多いようです。日本で言うと、小学生から中学生くらいの僧侶も沢山見ました。 |
さて、フエサイで丘の上の寺院に来たいと思う理由の一つは、きっと眺めが良いだろうという期待感ではないでしょうか。実は私も、フエサイの街が一望できる、メコン川やチェンコーンも見下ろせるみたいに考えていたのです。 ところが実際に来てみると、木々に覆われてほとんど視界がありません。ようやく見つけたこの場所でも、住居の屋根が邪魔して風情がありません。 |
眺めということであれば、結局、この 階段から見る風景が一番良いのかもしれません。 フエサイ、丘の上の寺院は、特に観光地でも何でもありませんが、それだけにラオスの人々と仏教とのふれあいというものが感じられるスポットです。観光客としてのマナーを守りながら、静かに参観したい場所です。 |
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