メークロン駅 |
市場の中を軒先すれすれに列車が走るメークロン・トレイン・マーケット。上の写真は私の目の前を列車が通り過ぎ、メークロン駅へと入っていく姿です。 メークロンマーケットへの行き方はいろいろありますので列車で往復する人は少ないとは思いますが、駅という存在は日本人にとってどうも郷愁みたいなものを感じさせるところがあるからなのか、観光に行った先々で駅に立ち寄りたくなってしまう日本人は私だけではないと思います。 |
上の写真の正面に見えるのがメークロン駅で、大きな屋根が目印です。一つ上の列車が通り過ぎる写真でも、列車の奥に駅の大きな屋根が写っています。 この写真をご覧になって、随分と賑わっている駅だと勘違いされる方が多いと思いますが、よくご覧いただくとわかるように、殆どがメークロン・トレイン・マーケットを見に来た観光客で、しかも列車ではなく観光バスでバンコクから来ている人々です。 |
駅は立派ですし観光客はたくさん来るので、看板も出ています。10年以上前に来た時には英語表示やましてや中国語表示などなかったと記憶しています。メークロンがここ数年の間に一気に観光地化してきたことがこの看板からも分かります。 |
バーンレーム・メークロン間の列車です。二両編成のディーゼルカーです。五分ほど前に市場の中を走り抜けてホームに入ってきましたので、列車の周りには記念写真を撮りたい人があふれています。この写真に写っている人たちは乗ろうとしている人ではなく、写真を撮りたがっている人です。 |
メークロン市場の中をピーピーと汽笛を鳴らしながら走りすぎる列車は確かに私たちを興奮させます。その興奮の冷めやらぬ時間ですから、記念写真を撮りたがる観光客が多いのもうなづけます。かく言う私もその一人ですから。 |
市場側は人があふれているので、反対側に回って写真を撮る観光客もいます。こちらの方がすいていますから記念写真を撮りやすいと思います。私は前と後ろと両方で撮ってもらいました。 |
メークロン駅の駅ナカです。レストランが並び、小さな商店も数多くあります。実はこのメークロン駅の列車発着本数は、一日にわずか4往復です。ですから列車の乗客だけを対象とした駅ナカではありません。 メークロン駅は大きな屋根がついていますから一日を通じて日が当たらず涼しいという特徴があります。つまり、エアコンはないけれども涼しいので、ここで食事をしたりショッピングしたりするという人が沢山来てくれるのです。それに、列車は利用しないけれども観光客もメークロン駅にはたくさん来ますから、彼らも駅ナカにとっては良いお客様です。 |
この日はメークロン駅からバーンレーム経由でマハチャイに行き、港町マハチャイでシーフードを食べる予定にしていましたので、美味しそうな店はいくつかありましたけれども、ここで飲み物だけを買いました。 |
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メークロン駅から列車に乗車 |
さて、これから私はタイ国鉄のメークロン線に乗って、マハチャイとは川を挟んだ対岸の街、バーンレームに向かいます。ここで問題になるのが列車の運行頻度です。 (上の写真をクリックすると、大きな写真が別ウィンドウで開きます。) 上の写真で、メークロン線の時刻表は、右側の3列で上下になっている部分です。上がバーンレーム発メークロン行き、下がメークロン発バーンレーム行きの列車時刻表です。1日にわずか4往復だけなのです。左から順に、列車番号、発車予定時刻、到着予定時刻と並んでいます。 バーンレーム発メークロン行きの列車時刻表では次のようになっています。(2014年11月に撮影したものです。 よく変更されるのでご注意ください。) 7:30 → 8:30 10:10 →11:10 13:30 →14:30 16:40 →17:40 逆にメークロン発バーンレーム行きの列車時刻表は次のようになっています。 6:20 → 7:20 9:00 →10:00 11:30 →12:30 15:30 →16:30 この時刻表でメークロン駅の発着時刻の前後が、このマーケットの中を列車が通過する時刻になりますので、観光する際に参考にすると良いと思います。 因みに、上の写真に戻って、左側3列はウォンウェイヤイ発マハチャイ行きの列車時刻表、中央3列はマハチャイ発ウォンウェイヤイ行きの列車時刻表で、列車番号、発車予定時刻、到着予定時刻の順に記載されています。ウォンウェイヤイ・マハチャイ間はそれなりに列車があります。 |
メークロンの駅前や駅の構内はお客さんであふれていますが、列車の方はこんな感じでガラガラです。1日に4往復、しかも二両編成の列車なのですが、こんなにすいているのです。 |
メークロンからバーンレームまでのタイ国鉄の乗車賃はわずか10バーツ、バーンレームから渡し船に乗ってマハチャイへ行き、マハチャイからバンコク・トンブリ地区にあるウォンウェイヤイ駅までのタイ国鉄の乗車賃も10バーツですから、メークロンからバンコクまで、タイ国鉄で行くと25バーツ(渡し船が5バーツ)で行けてしまうのです。 それでもガラガラなのは、列車の本数が少ないのと、タイでは鉄道よりもバスの方が公共交通機関として発達しているからだと思います。 |
ガラガラな列車と言っていましたが、さすがに発車前には座席の60%くらいは埋まるくらいの乗車率になってきました。殆ど地元のタイ人の方で、旅行者は少ないようです。タイ人の方の殆どはバーンレームよりも手前の小さな駅で降りてしまいました。やはり、バーンレームからバンコクやマハチャイの方へ行くタイ人はバスを使うのでしょう。 |
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それから、方向音痴の方のために上の写真をつけておきました。 まず、メークロン駅に行ける自信がなかったら、市場の中を通る鉄道の線路の中を歩いて行ってください。 上の写真が駅とは反対側の市場の終わる部分ですから、ここまで来たら方向が逆だということに気づいていただいて今来た道を戻ってください。 それからバンコクまでのロットゥー乗場に行かれる方は、このマーケットの端まで来たらその先の踏切を、メークロン駅を背にして左に曲がってください。そのまままっすぐ歩いて右側にバンコクまでのロットゥー乗場があります。 |
さて、 バンコクまでロットゥーで帰れば1時間なのに、わざわざタイ国鉄でバンコクに帰ろうとしたわけの一つに、列車の車窓からメークロン市場を見てみたらどうなるかという興味がありました。 上の写真はメークロンの駅ナカのレストランです。左下に列車の窓が見えますね。もう、列車は走り出しています。 |
そして、大きな屋根の部分を抜け、駅前の大通りには観光客があふれています。バシャバシャ写真が撮られています。ヒーローになった気分ですが、私も負けじとバシャバシャとシャッターを切ります。 でも、私がきちんと写真を撮れたのはここまででした。 |
マーケットの中に入ると、私の位置からでは折りたたんだテントしか見えなくなります。かろうじて人の姿が見えたのは上の写真を含め数枚でした。と言うのも、列車は時速20q以上で走っていますし、テントとは殆ど離れていないし、ということで被写体にしようと思っていた観光客や店の様子などは撮影しようがなかったのです。 列車の中から写真を撮ろうと思ったら、最前席に行って、窓越しに撮影するしかないですね。 |
アジア写真帳(タイ・メークロン) |