港町マハチャイでシーフード|アジア写真帳(タイ・メークロン)

マハチャイで川風に吹かれてシーフード

マハチャイはバンコク近郊の港町 

 
 マハチャイという街をご存知ですか?
 タイの近郊にある街で、バンコク市民の水産物が水揚げされる市場があることで有名です。バンコクからはバスで行くこともできますし、ウォンウェイヤイからタイ国鉄で行くこともできます。いずれの場合も、およそ1時間くらいかかります。
 Mahachaiと書くので、日本語だとマハチャイと言われていますが、タイ人に聞くと「h」を発音しないでマーチャイと言っているような気がします。


 マハチャイには訪問する外国人観光客は殆どいません。でも、地元や近隣の人、さらにはバンコクの人もいるのでしょうか、とにかくタイ人の人で賑わっています。殆どタイ語しか通じない場所だと思ってよさそうです。
 マハチャイにはエビの養殖場もあって、日本に輸出するエビの産地としても知られています。実はその養殖場の労働者の多くがミャンマー人なので、そうした養殖場で働くミャンマーの女性(タナカと呼ばれる独特の化粧品を頬に塗っているので識別できます。)を多く見かける以外は、外国人らしい人を見かけないのです。

 
 では、何故こんな街に来たのか、ということですが、実は列車が市場の中を走るメークロン市場を見に来たついでに、タイ国鉄の乗換駅であるマハチャイでシーフードの昼飯を食べようというのが目的です。バンコクにいるタイ人に聞いても、マハチャイではシーフードを安く手に入れることができるということでしたから、きっとおいしいシーフードレストランがあるに違いありません。


 メークロンからマハチャイへは、タイ国鉄でバーンレーム駅まで来て、そこから渡し船乗場まで歩き渡し船で対岸のマハチャイへ移動するというルートを取ります。そのバーンレームから乗った渡し船が到着するのが上の写真にあるマハチャイ・ピアで、左側に少し見えるのが、この日私が食べたレストランです。名前はザ・ルアといいます。
 実はマハチャイに渡し船で到着してから市場の中や周辺を歩いたのですがシーフードレストランが見当たらないのです。というか、ラーメンや串焼きの屋台くらいしか見つからなかったのです。実はこの日マハチャイの街を彷徨っていたら、マハチャイにお住いの日本人の方から声を掛けられ、この方にお伺いしてもマハチャイにはレストランはないということでした。シーフードを買っても自宅で作ってしまうし観光客は来ないしで、レストランの商売が成り立たないということでした。
 で、その方からもマハチャイ唯一のレストランということで名前が挙がったのが、この渡し船乗場(マハチャイ・ピア)脇のレストランなのです。



港町マハチャイでシーフード


 マハチャイ・ピアの脇にあるビルに行くと、一階にもレストランがあるのですが、その人から二階に上がってくれと指図されます。ランチタイムは二階だけの営業なのでしょう。
 上の写真を見ていただくと生簀が見えます。二階に上る階段は生簀の奥にあります。


 ランチタイムと言っても、私がこのレストランに着いたのは1時半くらいです。
 マハチャイという街はチン川の河口付近にあって、チン川の向かいにバーンレームの街があります。このレストランはチン川に沿っていますので、川べりの席が空いていれば眺めが良いはずです。
 と思ったら、右の奥、川沿いの特等席が空いていました。ラッキーです。


 このレストランでは英語は全く通じません。しかしながら、英語の写真つきメニューがあるので、普通の日本人なら何とか注文できると思います。私はタイ語はできないものの、料理名はいくつもタイ語で注文できるので、それレパートリーの中からタイ語で三品注文しました。
 料理が来るまでの間は、港町マハチャイの風景を楽しみます。


 上の写真はバーンレームに行く渡し船です。この渡し船はひっきりなしに動いています。チン川に橋がないので、地元の人たちにとって、貴重な交通手段です。


 バイクもそのまま渡し船に乗ることができます。マハチャイにしても対岸のバーンレームにしても公共交通機関は発達していませんので、この辺りの移動にはバイクがあると便利なのです。




 そうこうしているうちに、まずトムヤムクンが登場です。美味しそうですね。このレストランに入って席に着くまでの間、お客さんのテーブルの上を見ていたのですが、このトムヤムクンを食べている人が多かったのです。何と言ってもマハチャイは日本向け輸出用エビの一大産地ですからね。エビの質も高いはずなのです。
 辛くしてくれとか辛さを控えめにしてくれとか、私にはそんな高等なタイ語は使えませんので、殆ど地元の人向けの味のはずです。実に楽しみです。心が躍ります。


 上の写真にあるエビをご覧になってください。新鮮でプリプリです。美味いという以外の言葉が見つかりません。
 そして味付けです。見事に辛いです。実は私はタイ料理に関しては辛ければ辛いほど好きです。ですから、ここのトムヤムの辛さには大満足です。プリプリのエビを大好きな激辛のトムヤムスープで食べるトムヤムクンは、私がこれまで食べてきた数多くのトムヤムクンの中でも五本の指に入る味です。マハチャイまで来てシーフードを食べた甲斐がありました。


 そして、サラダはイカを選びました。ヤム・プラームックです。実はマハチャイの市場を歩いていて、美味しそうなイカがいくつもの店で並べられていたものですから、マハチャイの市場を見ているうちに、ランチでヤム・プラームックを食べることを決めていました。。


 どうですか、このイカ。見るからに新鮮で、食べてみると柔らかくてイカの味が濃いのです。ヤムの辛さが控えめでしたので、調味料を追加してもらい、私の好きな激辛ヤム・プラームックの完成です。
 激辛トムヤムクンとヤム・プラームック、食べれば食べるほど汗が顔から噴き出してきます。ですが、川沿いの席ですから、チン川を渡ってくる爽やかな風がその汗の噴き出た顔を醒ましてくれます。幸せな時間が流れます。

 

 食べきれないことは百も承知ですが、炒飯です。今日のチャーハンは、せっかく港町マハチャイで食べるわけですから、エビかカニで行きたいところです。エビはトムヤムクンで注文済みですので、迷わず蟹になります。
 炒飯は温かいうちに食べないと美味しさが半減してしまうので、言葉の通じないレストランでは少し後で注文するのが私流です。この日はトムヤムクンが運ばれてきた時に注文しました。

 

 蟹の身がたっぷり入った良心的な蟹チャーハンです。さすがは港町マハチャイの蟹チャーハンです。美味しいです。三品ともに満足できる味です。
 この蟹チャーハンは激辛トムヤムクンとヤムプラームックで火事のようになっている口の中をまろやかに中和してくれました。すると、また激辛料理に挑戦したくなります。一人で食べた割には意外に食が進み、すべての料理の8割くらいは食べてしまいました。食い過ぎです。

 
 この料理に飲み物2本で500バーツでした。マハチャイにしては高い値段だとは思いますが、この味、この素材から考えれば、正解でしょう。雰囲気も悪くないので、次回は家族を連れてきてあげたいと思っています。
 帰り際に入口を見たら、クリーンフード、グッドテイストのシールも貼ってあります。



 
 最後に、今回のメークロンとマハチャイを一日で回るプランの概要です。
  1. バンコク市内の戦勝記念塔駅近くの乗り場からロットゥーで朝8時ごろメークロンに向けて出発します。メークロンには9時過ぎくらいに着くはずです。
  2. 11時過ぎに列車が市場を通過しますから、それまでの間に、メークロンの街と市場を散策します。
  3. 12時頃にバーンレームに行く列車が出発しますから、これに乗ってバーンレームヘ行き、そこから渡し船でマハチャイに入ります。
  4. 市場を散策して適当なレストランを見つけてシーフードの昼食をとります。
  5. 昼食を終わって2時頃のウォンウェイヤイ行きの列車に乗れば、3時過ぎにはバンコク市内に到着し、4時前にホテルに帰れる予定です。
 概略、こんなスケジュールでした。このサイトの別ページでその他の部分を紹介しています。興味があればそちらもご覧ください。


アジア写真帳(タイ・メークロン)

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