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アジアグルメ図鑑(蘇州)−山塘街の秘伝臭豆腐


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 蘇州の山塘街は、運河沿いに続く昔ながらの商店街で、昔の蘇州風の雰囲気を味わえる街というコンセプトを持つ街です。ある意味、観光客向けですけれども、まあまあ蘇州らしい雰囲気と小吃(しゃおち=軽食)が楽しめて、中国らしい、しかも蘇州らしい土産物が買える街ですので、観光客に人気のあるエリアです。


 山塘街は観光客に人気があるといっても、そのほとんどは中国人観光客ですから、街を歩いていても何となく庶民的です。前をたまたまチャイナドレスを着たお姉さんたちが歩いていますが、こんなことはごくごくまれで、むしろ普段着の中国人が歩く普段着の中国の街、それが山塘街です。


 小吃(しゃおち=軽食)の店は本当に数多く、上の写真の五芳斎をはじめとして東呉麺館大阿二生煎といったチェーン店も、数多く店を出しています。中国らしい街を歩きながら中国らしい小吃を楽しむ、それが山塘街の楽しみ方ですね。




 このページで紹介する秘製の臭豆腐を食べさせてくれるという聞其香という臭豆腐専門店は、そんな山塘街の中にあります。黄色い看板で「秘制臭豆腐」と書いてありますから、見落とさないようにしましょう。とにかく、ここの臭豆腐は旨いのです。山塘街に来てこの店の臭豆腐を食わないなどというのは、あまりに勿体無いと私は思うのです。
 隣はソフトクリーム屋さんです。臭豆腐とソフトクリームでは、なんとも組み合わせが悪そうに日本人には感じられるかもしれませんが、中国人にとっては臭豆腐もソフトクリームも同じ「小吃」ですから、こういう店が並んでいることには全く違和感がないようです。

 

 秘制臭豆腐店の入口です。日本語で「ひでん くさどうふ 秘伝臭豆腐」という文字も見えます。ハングル語も書いてありますし、なかなか国際的な小吃店です。では、店の中に入ってみましょう。


 入口に座っている親父です。店のご主人なのでしょうか。午後の3時くらいに行ったのですが、新聞を読むのに夢中です。それでも私が臭豆腐を注文すると、鍋に火を入れて調理を始めます。調理をしながらも依然として新聞を読んでいるところがすごいです。こんなんで、旨い臭豆腐が食えるのだろうかなどと心配になりそうです。


  おやじさんは、お客さんの注文を受けてから豆腐を丁寧に鍋に入れていきます。
 どんな臭豆腐ができるか、楽しみですね。


 鍋が熱くなってくると、親父が俄然、調理に真剣になります。
 豆腐を鍋に放り込み、揚げ始めました。揚げ加減をまめにチェックしながら、しばらくは新聞には目もくれなくなりました。「旨そうですね」と私が声をかけると「この臭豆腐は旨いぞ。こんな旨い臭豆腐は他では食えないんだから」などと答えてきます。凄い自信に満ちた発言です。


 揚がり加減を見ながら鍋から豆腐を取り出します。きっと絶妙のタイミングで揚げているのでしょうね。一人前、5切れの炸臭豆腐で5元です。日本円で60円ちょっとですね。


 親父から臭豆腐を受け取ったらたれをつけます。右側が辛口、左側が甘口です。写真にある通り、日本語でも書いてあるから親切ですね。両方付けたくなるかもしれませんが、写真には写っていませんけれども「両方をつけては駄目」ということが中国語で書いてあります。日本人なら言葉が分からないふりをしている限りは許してくれるのかな。




 でも、私は親父と中国語で話してしまったばかりなので、両方をつけるなんてことはできません。今日は辛口のたれをかけてみました。
 さあ、準備万端、臭豆腐を口に放り込みます。旨い!! 絶品の味です。私も中国歴20年、数多くの臭豆腐を食べてきましたが、これほど旨い臭豆腐は初めてです。先ほどの親父の自信の発言はなるほどと思わざるを得ません。豆腐の揚げ加減、たれの味付け、臭豆腐本来のあの臭さ、どれをとっても超一流です。
 涙が出そうなくらい、旨い臭豆腐です。大感激です。

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