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茅家埠−アジア写真帳(杭州)


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茅家埠


 茅家埠は西湖の西岸に広がる一帯で、西湖の昔の姿を再現しようと新たに開発された地域です。日本であれば観光客が殺到しそうな美しく整備されたエリアですが、実は意外にもあまり人に会いません。まさに、杭州の穴場と言えます。ここを歩いていると、世俗を忘れ心が洗われるような気持ちがするのは私だけでしょうか。


 さて、茅家埠はあまりガイドブックでも紹介されていませんので、行き方からご説明しましょう。茅家埠があるのは楊公堤のさらに西側で杭州花園の南側になります。龍井路に茅家埠というバス停がありますから、ここで下車すると良いと思います。因みに、Y3、Y6や27番のバスが通っています。
 茅家埠のバス停で降りるとこのような門(碑坊)があります。


 バス停を降りると、このような再現された民家の間をすすんでいきます。実際には誰も住んでいないようです。私たち以外に誰も観光客もいないので、静かすぎて不気味な感じもしましたが、中国の街の雰囲気は良く出ていると思います。


 何か日本の田舎の農家を見ているような気もしますが、逆に、日本の家がやはり中国の影響を受けているのだと言うように考えたほうが良いでしょう。


 さらにすすんでいくと、都錦生の旧家があります。入口にあった説明文を見ると、都錦生さんは1898年生まれで、杭州でシルク工場を立ち上げ、中国内外に杭州シルクの名を広めるとともに、中国の近代・現代工業の発展に寄与された方だそうです。展示室などもありますので、ちょっと寄られたら良いでしょう。
ここの説明文によると、2003年に西湖西岸の整備を行った際に、茅家埠とともに、復元されたようです。


 そうこうしているうちに、茅家埠と書かれた湖岸の門に辿りつきます。このあたりは西湖の自然がそのまま残っている地域で、前頁の一番上の写真もこのあたりで撮影したものです。
 とにかく、茅家埠は静かでのどかで気持ちよいところです。ずっとここにいたい気持ちになります。


 小舟に座り笛を吹く女性です。そうです。一番上の写真と同じです。朝靄のかかっている時間に来ると、このように幻想的な風景になります。


  しばらく歩いていくと、こんな洒落た休憩所もあります。西湖の自然を背景に贅沢な休憩が取れます。夏の暑い日でしたから、ここの日陰は助かります。
 中では、地元のおばさんが二人よもやま話をしていました。

 
 
 不思議なほど観光客がいない場所です。ここに腰かけて周りを眺めていると、その幻想的な美しさとあまりにも静寂な空気に、我を忘れてしまいます。

 
 
 どうせ小舟で遊覧するのなら、西湖を遊覧するよりもここ茅家埠を遊覧した方が、素晴らしい景色を独り占めで来ていいですね。でも、どこから乗ったら良いのか、分かりませんでした。
 写真のボートには夫婦と思われるカップルが乗っていました。きっと良い思い出が作れたでしょう。

 
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 休憩所の前には睡蓮の花が咲いていました。花もきれいですけれども、水に浮かぶ葉もきれいです。
 睡蓮と蓮の違いは分かりますか?
 杭州や日本などの気候にある地域では、睡蓮は花を水に浮かべて咲かせます。蓮は茎を水面から伸ばして咲かせています。この茎の長さで睡蓮と蓮の違いが分かるのです。

 
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 この赤い睡蓮、色鮮やかできれいですね。
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 こちらの白い睡蓮もきれいなのですが、休憩所から撮影すると角度がこれ以上良くなりません。でも、見事な睡蓮ですから、見れただけでも大変満足です。

 
 
 茅家埠の朝靄はなかなか晴れないですね。時間はもう11時になっていますので、朝靄と言うよりも霧がかかっているといった方が良いのでしょう。水墨画のような世界が広がっています。

 
 休憩所を後にして、茅家埠を先に進みます。この橋は通利古橋といって、清代に造られた橋で長さ14.5m、幅3.5mの橋で、橋の下を小舟が通れるように設計されています。一つひとつの階段の高さが低いのは、昔のままの状態だからです。年季が入っていて、それらしい雰囲気があります。

 

茅家埠に花を訪ねる 


 茅家埠では西湖の自然を守るため、コンクリートは一切使われていません。ほとんどがこうした木の歩道を歩くことになります。この地域が開発されてまだ間もないですが、今後さらに水生の植物が育ち、美しい西湖の自然が戻ってくるものと思います。
 西湖の東岸や南岸などとは全く異なる風景です。
 通利古橋あたりから、こうした歩道を歩くことになります。

 
 
 歩道のわきには様々な植物が自生しています。その季節季節で花を咲かせてくれていて、観光客の目を楽しませてくれています。


  こんな感じで木の歩道が水辺をつないでいます。真夏でしたが、コンクリートの道路を歩くのに比較すると、太陽の照り返しもなくずっと歩きやすいですね。やはり、自然が一番です。
 茅家埠では、日の当たる場所、日陰の場所、河辺など、それぞれの自然環境に合った植物が自生している状態です。もちろん、杭州市が最低限の整備は行い、植物の自生を支援しています。


 柳が川に垂れかかり、その下ではピンク色の花を咲かせる植物が育っています。このあたりの風景は自然な感じでいいですね。


 ところどころに、こうした休憩所があります。本当によく整備されたエリアで、時間がある限り、グルグルと散策したい気持ちになります。杭州という街そのものが癒し系の街だと私は思っていますが、とりわけここ茅家埠は疲れた心を癒してくれるすばらしいエリアです。
 この休憩所には、観光客でしょうか、数人の人影が見えます。どうやら蓮の花の写真を撮るためにこの休憩所に来ているようです。

 
 
 手前の低い位置で咲きかかっている二つの花は、しばらくここにいれば綺麗に広がるのでしょうね。どのくらい時間がかかるのか、ひょっとしてもう昼近くですからこれ以上開かずに明日の朝に開くのかもしれません。私もそこまで蓮の花についての知識があるわけではないので、ちょっと残念な気持ちも持ちながら、ここを後にします。

 
 
 確かに開きかかっていますよね。もう少しで横に広がるぞという感じなのです。

 
 
 ここは蕾の数がすごく多いですね。あと数日たったら大変きれいな蓮の花畑になるのは間違いありません。

 
 
 ここの池は水もきれいなので、水に映る蓮の葉や花の影もきれいです。これは西湖の中では他では見れないものかも知れません。

 

 蓮の花畑前の休憩所を出て、自生する花々を楽しみながらしばらく歩くと、そうこうしているうちに、木の歩道は楊公提へと導いてくれます。楊公提に出たら、郭庄などを見ていくと良いでしょう。


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