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アジア写真帳(タイ)−バンコクのクロントーイ市場


アジア写真帳(タイ)

 クロントーイ市場に行こう


 バンコク市内で最も賑やかな市場と言えば、ここクロントーイ市場です。ラマW通りを東に走って、ラチャダピセーク通りとの交差点を過ぎたあたりに所在しています。旅行客はあまり見かけないですが、私はこういう市場が好きで、ついつい長居をしてしまいます。バンコクの人々の生活がすごく身近に感じられる市場です。
 旅行でバンコクに来ると、王宮やワットアルンなど市内の見所は沢山ありますし、アユタヤや水上マーケットなど郊外の見所も沢山あります。でも、そういった観光地ばかりでなく、現地の庶民の生活に触れてみるのも、一つの海外旅行の楽しみ方です。
 クロントーイ市場を紹介しながら、庶民の生活を垣間見てみましょう。


 バンコクも最近は便利になったもので、ここクロントーイ市場にも地下鉄のクロントーイ駅という最寄り駅ができました。クロントーイ市場へは地下鉄を下りてから歩いて10分もかかりません。このクロントーイ駅からの道順を説明しましょう。
 クロントーイ市場は、地下鉄クロントーイ駅から地下鉄が走る通りの上をスクンヴィット方面に少し歩いた場所にあります。ですから、クロントーイ駅のスクンヴィットよりの出口から出て、スクンヴィット方面に歩くということになります。


 以前はこんなバスに乗ってきたこともありました。バンコクのバスは便利なのですが、行き先はタイ語でしかかかれていないし、予め路線を調べようとしてもとにかく路線が多いので苦労しました。でも、バンコクのバスはバンコクらしさがあって、私は好きなんです。

 
 クロントーイ駅のスクンヴィットよりの出口から出て、スクンヴィット方面に右側の歩道を歩くと、3分も歩けば右手に私のおすすめのクイッティオ屋さん、牛肉麺(ビーフヌードル)の威春王があります。私がクロントーイに来ると、例外なく必ず寄る食堂です。病み付きになる味です。

 
 クロントーイ市場の話になる前に寄り道してしまいますが、私がクロントーイ市場に行くときもこの店に寄り道してビーフヌードルを食べているのです。ここの牛肉麺は美味しいですよ。

クロントーイのカオマンガイ・ソンポン
 
 そして、その威春王の隣にあるカオマンガイ屋(ソンポン)も上の写真の通り結構美味しいカオマンガイを食べさせてくれます。ぶら下がっている鶏肉を見るだけでよだれが垂れてきてしまいます。
 ちょっと大食いの人なら、威春王の牛肉麺と隣のカオマンガイくらいは、朝食だろうと昼食だろうと両方食べられると思います。詳しいことは、アジアグルメ図鑑のこのページで紹介しています。

 
 さて、威春王と隣のカオマンガイ屋を過ぎてさらに3分くらい歩くと、信号機のある広い通りと交差します。近くにはトゥクトゥクが沢山停車していたりしますが、ここまで来ればクロントーイ市場はもうすぐです。

 
 ソンテウも走っています。バンコクの中心部では珍しいです。

 
 そしてその交差する広い通りにはバスも走ります。今ちょうどバスが通り過ぎているあたりに狭い道があって、クロントーイ市場に行くにはその道を抜けていくと良いでしょう。

 
 その狭い道というのが、上の写真です。人がすれ違えるくらいの通路の両側に商店が並んでいます。この辺りは正確に言えば市場の中ではなく市場の周辺ということなのでしょうが、クロントーイ市場と一体のようなところです。ここまで来れば、バンコク市民の台所、クロントーイマーケットに到着と言って良いでしょう。
 クロントーイ駅から、歩くのが速い人なら5分、遅い人でも10分あれば到着するはずです。



 クロントーイ・マーケット手前の通路はB級グルメ通り

 
 さて上で紹介した狭い通路の入口には、グリルの店がいくつか並んでいます。威春王の牛肉麺を食べてさえいなければ一つ二つグリルをつまんでいくところですが、今まさにお腹いっぱいという状態では手が出ません。グリルから舞い立つ芳しい香りが、私の満腹の胃に虚しく届きます。

 
 この通路には、まさにバンコクB級グルメが詰まっています。上の写真はチキンのオーブンですね。若干暗い場所でありながらも、焼き具合の良さが手に取るように分かります。きっと美味いんだろうなと思いながら通り過ぎます。

 
 そして今度はカオマンガイのお店です。ぶら下がっているチキンは丸々としてジューシーな感じです。でも、私としては威春王の隣にあるカオマンガイ屋の方が美味そうな感じに見えました。光線の加減かも知れません。カオマンガイが普通盛り35バーツ、大盛45バーツは安いですね。(2016年2月現在)

 
 豚足煮込みの店です。ご飯に豚足煮込みを乗せてカオカームーを食べさせてくれる店です。カオカームーはコラーゲン一杯で元気になるご飯なんですが、さすがに私のように年齢を重ねてくるとちょっとヘビーに感じて敬遠したくなります。若いころは私も時々食べていました。若い方はぜひお試しください。

 
 私のようなおっさんになると、むしろ食べたくなるのは上の写真ような総菜屋さんです。この店の惣菜は結構種類が多いので、選ぶのが楽しそうです。どうせマーケットの中ですから安いに違いありません。三品くらい注文して食べてみると、贅沢な満足感が得られるかな、なんて思いますが、何と言っても満腹なんです。今は食べられません。

 
 上のお店も総菜屋さんで、カレーが前面に出ている総菜屋さんです。袋に入れて売っていますから、惣菜を持ち帰って家などでご飯にぶっかけて食べるのでしょう。これなら、マーケットを見た帰りに買って、ホテルでランチするのもありかも知れません。

 
 
 惣菜屋さんの紹介はこのくらいにして市場へと向かいましょう。なんて、言いながらも、おじさんの目はどうしても惣菜屋さんに向いてしまいます。写真を撮りながらランチ用に買って帰るか否かを考えているのです。

 
 
 心を鬼にして市場を奥に進めば、今度はケーキ屋です。タイの庶民のケーキはこんな感じで毒々しい色をしているのが好まれるようです。タイのケーキには何度も挑戦しましたが、概してすごく甘いケーキです。甘いものも好きな私ですが、このケーキには食欲は湧きません。ケーキやパンについては、バンコクではさらに進化を期待したいと思います。

 
 こんな具合で、クロントーイ・マーケットに入るちょっと手前の狭い通路で、タイらしい風景、タイの庶民の生活に触れられて、ちょっと嬉しくなります。



 クロントーイ市場のハイライトはシーフードと肉売場


 B級グルメ店が並ぶ狭い通路を抜け、もう一つ広い通りを抜けると、そこがクロントーイ・マーケットです。
 やっと市場に辿りつきました。この辺りは 水産物を売っている青空市場のブロックです。どうです、すごい賑わいでしょう。マーケットは7時くらいから入れますが、まだ準備中の店が多いですし、お客さんも少ないので、9時くらいをめどにマーケットに到着すると良いと思います。クロントーイ駅を降りてから朝食をとるのであれば8時半ごろにクロントーイ駅に着くのが良いでしょう。
 

 魚がピチピチしています。お客さんが魚の生きの良さも見ながら品定めをします。バンコクは海の魚も豊富にありますから嬉しいですね。これが北部の方に行くとどうしても川魚が増えてしまいます。
 バンコクでは、食材は豊富で新鮮です。やはり海に近いからなんでしょうね。今晩もしっかりタイ飯を食いたいなあ、そんな気持ちにさせてくれる市場です。こんな食いしん坊の私ですから、タイ旅行の後には+5sの怠獣刑が待っています。


 この明るく陽気なお兄さんは、エビやイカ等を専門に扱っています。元気なお兄さんで、周りにはお客さんがいっぱいです。常連客が多いのか、お客さんとの賑やかな会話が止まりません。


 通路は商品や荷台などでごちゃごちゃです。地面は水浸しですし、氷もゴミもあちこちに転がっています。そんななかをマーケットの人や買い物客などが前後左右に忙しく動いています。みんな元気でニコニコしています。こんな光景を見ていると、私も元気になるのです。


 このおじさんは満足そうな目で魚を見ています。お目当ての魚を予算内で買えたのでしょう。今日はご馳走ですね、おじさん。


 この二人は業者仲間でしょうか。今晩、○時から一杯やろうぜ。おうっ、どこで飲む?というような会話がなされているのでしょう。(私の勝手な想像です。)


 こんなあわただしい市場の中にも食堂はあります。でも、築地ではないですから寿司屋ではありません。火が通ったものだけを食べさせる食堂です。

管理人がおすすめするバンコクの本

    

週末バンコクでちょっと脱力(下川裕治著)

 バンコクを語らせたら右に出る者がいない下川さんの、バンコクについては10年ぶりの書き下ろし最新作です。
 バンコクがかつて持っていた「まったりとした空気」は、バブル期のせわしない日本から逃避したかった私たちにとって心地良いものでした。そのバンコクが21世紀になり高度成長期に入ってしまったため、逃避場所としての価値が薄れていたわけですが、最近になりそのバンコクとまた波長が合い始めたという点は、私も同感です。
 この本では、朝の屋台、運河巡り、歩道のフードコート、川沿いで飲むビール、早朝のマラソン大会。心も体も癒される、ディープな週末バンコク旅が紹介されています。「バンコク通」の下川さんならではの感受性・表現力に満ち溢れた会心の作品です。


 お肉屋さんのゾーンに入ってきました。タイでは肉は御覧の通り上からぶら下げて陳列します。このスタイルは中国、香港、東南アジアで共通して見られる陳列方法です。ぶら下がっている肉から必要な分だけ切ってもらって買うのです。日本のようにパッケージに入っているより、肉の良し悪しが分かりやすいとは思いますが、まあ、衛生上の問題から日本では無理でしょうね。


 こんな風にぶら下げられると、焼肉したくなります。焼いて食べる分には美味しそうなお肉です。


 ぶら下げづらいものはこんな風に山積みされます。豚の顔の部分はどのように食べるのでしょうか。店によっては顔もぶら下げていることがあります。


 お肉屋さん通りです。この通りだけではなく、この一帯がお肉屋さんです。店の数がいくつあるのかなんて数えたことがないから分かりませんが、本当に数えきれないくらいあるのです。それだけに生存競争が激しく、良いものを安く販売しなければ長続きしないのです。


 こちらは鶏肉です。 私はタイでは鶏肉が一番旨いと思うのですが、皆さんはどうでしょう。好きなだけ取って、量り売りしてもらう仕組みです。

 
 この店では鶏肉の調理品を販売しています。この店員さんはタナカを塗っているからミャンマー人でしょうか。



 果物、野菜売場へ

 

 こちらは野菜売場です。ここでも、お客さんの品定めの目は厳しそうです。野菜を売るお店も沢山ありますから、その中での生存競争には厳しいものがあるに違いありません。


 この建物は、クロントーイ市場としては新しい建物です。こんなに綺麗だとバンコクの市場という感じがしないですね。この広い建物いっぱいに小さな店が並んでいるわけです。


 唐辛子です。タイ土産に唐辛子は欠かせません。今回は何種類かあるうちで一番高い45バーツの唐辛子を購入しました。45バーツ払おうとしたら、とんでもない量をくれそうになったので、思わず20バーツ分に変更。それでも、大きな袋いっぱいの量の唐辛子を買えました。
 この唐辛子。日本で使っても、あのタイの辛さを彷彿させてくれます。我が家の愛用の調味料です。

 
 唐辛子の店は本当に沢山あります。あちこちで唐辛子を真剣に吟味する消費者の姿を見かけます。唐辛子はタイ料理には欠かせないですからね。

 
 唐辛子と生姜、並べて売って、ワンストップショッピングです。隣にカボチャがあるのが気に入らないなあ。

 
 上の写真は純然たる野菜屋さん。タイは野菜も豊富ですね。


 ここの通りの両側には果物屋や野菜屋が並んでいます。時期にもよりますが、この時期は6月ということもあって果物が豊富で、ランプータン、ライチ、ドリアン、マンゴーなどなど、南国のフルーツがあふれていました。マーケットのフルーツは、アジアを感じさせてくれますね。


 ランプータンです。ちょうど時期だったこともあって、あちこちの店でこのように山のように積み重ねられていました。ランプータンは私の好物の一つですが、日本で手に入れると高いので、缶詰で我慢しています。ランプータンの種は何度か日本で蒔いてみましたが、住んでいるのが関東地方なもんで寒すぎるのでしょうか、どうもうまく育たないようです。沖縄あたりだったら、うまく育ちそうな気もするのですが。


 タイのスイカです。半分で日本円で100円しないです。でも買って帰るのは重いし、ホテルで冷やせないからパスです。

 

 パイナップル専門店です。一つ7バーツ(日本円25円くらい)からあります。この写真を撮った時期は2月ですが、あまりパイナップルの色が良くないですね。

 

 こちらではソムオーを売っています。右側の緑色の身がソムオーで、皮を剥いてパックに入れて販売しているものもあります。実は、先ほどからホテルにで食べるフルーツを探していたのですが、このソムオーが良いかもしれません。40バーツですから1パック買っていきましょう。

 

 クロントーイ市場を出ると、こういった串焼き屋台がまた目に入ってきてしまいます。旨そうなにおいがして、ついつい手を伸ばしてしまいたくなりますが、ソムオーも買ったから我慢です。


 食材を沢山買い付けたお客さんは、トゥクトゥクでお帰りになります。皆さんもクロントーイ市場で歩き疲れたらトゥクトゥクで帰りましょう。ワット・プラケオあたりにたむろしているトゥクトゥクには、観光客を食い物にしている輩も多いようですが、この辺りにいるトゥクトゥクの運転手はそんなにすれていません。

クロントーイのカオマンガイ・ソンポン

 市場から地下鉄クロントーイ駅に戻ります。
 私のおすすめの店、威春王の隣りのカオマンガイ屋、ソンポンでカオマンガイを食べました。威春王のクイッティオを食べてからもう1時間以上も経っていたので、苦も無くいただきました。ここのカオマンガイ、美味しいですよ。あの超人気店のピンク
のカオマンガイ
よりも美味しいかも。



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