高鉄の開通で、桂林、陽朔と興坪のアクセスが画期的に変化 |
2016年1月に広東省広州と桂林とを結ぶ新しい新幹線(高鉄)ルートが開通し、貴広高鉄と名付けられました。同時に新幹線の陽朔駅(高鉄陽朔駅)も完成しました。この貴広高鉄の開通は桂林観光のアクセスを画期的に変革するものです。 中国の新幹線というと日本人はすぐ2011年の温州での事故を引き合いにして「あんな危険な乗り物には怖くて乗れない」などと言い出します。しかし、あの温州での悲惨な事故以外には大した事故はないし、2011年以降は死亡事故ゼロであることは間違いありません。したがって、中国の新幹線イコール危険な乗り物という考え方は改めてよいでしょう。私は中国での中距離移動ではできるだけ新幹線を利用しています。時間が正確で安いからです。 このページでは、桂林にこの中国新幹線(高鉄)が通ったことにより、桂林へのアクセスや桂林内でのアクセスがどのように変わったのか、中国新幹線の予約方法や乗り方等について紹介していきます。 |
上の写真は高鉄(新幹線)の陽朔駅です。この高鉄陽朔駅は名前は陽朔駅となっているものの、陽朔の街よりも興坪に近い場所にあります。桂林エリアではこの陽朔駅と桂林(桂林北駅または桂林西駅)に新幹線の駅ができました。 高鉄陽朔駅へは興坪古鎮と陽朔の街から乗合いバスが発着しています。高鉄陽朔駅には乗合バスで、興坪古鎮からなら20分程度、陽朔バスステーションからなら40分くらいで到着します。この高鉄駅を使うと乗合バスを利用するのに比べて、桂林から興坪や陽朔への移動は楽になります。特に興坪へのアクセスが大幅に改善されたと言えます。 |
この高鉄に乗ると、陽朔駅から桂林(桂林北駅または桂林西駅)まで約30分で、料金は特急料金込みでわずか20元(日本円300円くらい)です。高鉄に乗る場合は指定席を確保する必要があります。日本のように自由席というのはなく、立ち席であっても数は限られています。したがって、スケジュール通りに移動したいのであれば、事前に予約しておく方が安全です。特に混雑するシーズンでは10日くらい前でも予約が取れないことがよくありますから、早めに予約するようにしましょう。 高鉄(中国新幹線)の予約をするときは、私はウエブ予約しています。具体的にはC-Tripというサイトを利用しています。中国の会社ですが日本語のサイトもあります。私は中国の新幹線予約やホテル予約でC-Tripを何百回と利用していますが、一度もトラブルはありません。信頼できる会社です。このサイトでチケットを予約し、駅の窓口で受け取ります。 上の写真が切符売り場で、その有人窓口でパスポートと予約番号を提示してチケットを受け取っています。 |
有人チケット売場で上のような切符を受け取ります。新幹線のチケットには、乗車区間・日時、発車時間、号車と席番号、価格などが示されています。日本のチケットと似ていますからわかると思いますが、順に、陽朔から桂林西駅まで、2016年6月11日、16時52分発、6号車2D席、20元などと示されています。なお、ウェブ予約の際にはチケット代金に手数料がプラスされる点が日本とは異なります。 なお繰り返しますが、チケットを窓口で受け取る際にはパスポートと予約番号が必要ですから忘れないようにしてください。また、当日チケットを購入する場合も、外国人は窓口でパスポート提示が必要です。自動販売機では購入できませんのでご注意ください。 |
チケットを受け取ったら待合室で待ちます。上の写真は高鉄陽朔駅の待合室です。これは日本の航空機の国内線と同じような感じです。発車時間の20分か30分前にならないと搭乗口が開かないので、それまでの時間は待合室で待つことになります。中国の一般の列車や長距離バスのバスターミナルと同じ要領です。 日本ですと発車時刻の何時間前でもホームに行って待つことができますが、中国ではそういう仕組みではありません。そして、発車時刻の5分か10分前にはゲートが閉められ、それ以降はチケットを持っていても乗車できません。 |
一つ上の待合室の写真で、突き当りを下ったところに売店があります。ここで飲み物や軽食なども売っていますから必要な人はここで購入してください。 |
ゲートが開いたら、自動改札を通って、ホームに出ます。ホーム番号は改札口の上などにある電光表示板に示されています。そのあとの要領は日本と同じです。 実はこの新幹線を使えば、陽朔から広州まで2時間20分程度で、料金も日本円で2000円弱です。広州までのように新幹線に長時間乗るのでしたら一等車の方が楽です。値段も日本円で300円位しか変わりません。私も迷わず一等車を予約しています。一等車は日本のグリーン車と同じような仕様です。 この新幹線が2016年に開通したことにより、実は桂林や陽朔、興坪へのアクセスは大幅に改善されたことになります。桂林に行くのにフライトを乗り継がなくても、広州まで飛行機で行って広州から新幹線で桂林に向かうというルートが生まれたのです。 広州では美味しい中華料理が食べられますから、ぜひ広州でも一泊してみてください。。 |
中国内のホテル予約はこの会社がおすすめです。私も毎回利用しています。 中国の会社なのでホテルの選択肢も多く、また価格も低廉です。 日本語対応もしっかりしていて、私はこれまでトラブルは皆無です。 中国の列車も日本にいるうちに予約できます。(切符は鉄道駅で受け取れます。) 中華圏でのホテル予約なら Ctrip |
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新しい桂林への行き方-香港新幹線で広州経由、桂林へ |
さて、2018年9月に香港新幹線が開通しました。もともと桂林から広州経由で深圳までは高鉄(新幹線)がつながっていましたが、深圳、香港間の陸の国境を通過するのは、旅慣れない日本人には難しいので、おすすめしていませんでした。 ところが、香港新幹線が開通し、香港から広州までの直通列車が走るようになりましたので、この問題が解決したわけです。上の写真は香港新幹線車両です。2019年1月現在、香港から乗り換えなしで桂林に行く列車は一日に1本ですが、広州乗り換え(正確には広州南駅)で行けば、数えきれないくらいの列車が走っています。この直通列車で行けば、香港西九龍駅から桂林西駅まで3時間ちょっとです。広州乗換の場合は4時間くらいの移動になるでしょう。 |
上の写真はちょっと見づらいですが、桂林北駅の時刻表です。上りも下りも一緒に書かれています。広州南行きが7時40分と50分にあり、広州行きが8時17分にあります。広州方面に行くのは、この広州南行きと広州行きで、香港に向かうなら、広州南行きを選んでください。広州南駅で香港行きの新幹線に乗り換えになります。予約の際にはこの点に留意してください。 |
上の写真は香港新幹線の二等車です。日本の新幹線と同じように、一列が二席+三席という設計です。香港新幹線には香港側の車両と中国側の車両の両方が走っていますが、上の写真は香港側の車両です。 |
一方、上の写真は一等車です。中国側の車両です。 中国新幹線の料金は一等車と二等車と大きな差にはなりません。香港・桂林なら、二等車が6,130円、一等車が9,818円です。価格は元建てですから、それぞれ379元と607元です。 私は席が空いていて予約できれば一等車を使っています。一等車は日本のグリーン車と広さは変わりませんが、残念ながらシートの作りが悪いです。それでも三時間程度乗るなら一等車を選んだ方が何かと良いと思います。 |
因みに中国の新幹線には自由席はありません。その代わり立ち席というのがあって、席が空いていても座ることはできません。但し、この立ち席については外国語の予約サイトからは予約できないかもしれません。中国語のC-TRIPアプリからは予約できます。なお、この立ち席にも枚数の制限があります。特に春節(旧正月)とか国慶節といった特別な時期でなくても、この立ち席さえ取れないことはよくあります。すぐの列車だけではなく当日の列車すべてが売り切れているということさえあるのです。ですから、中国の列車は予約が必須です。 できれば、日本にいるときにC-Tripで列車予約をしておくと良いでしょう。なお、広州南駅乗換で行く場合は、香港・広州南間と広州南・桂林間を別々に買うことになります。この場合、広州南駅での乗換時間を40分以上見るようにしてください。 上の写真は広州南駅で乗車を待つスペースの4分の1くらいを写しています。とにかく利用者が多く駅が広いです。乗車する客と降車する客とは別フロアになります。乗り換えする場合は出口方向に向かわずに、乗換え専用口を通って降車フロアから乗車フロアに移動します。ちょうど飛行機のトランジットみたいなものです。それに30分くらいはかかるので40分以上の乗り換え時間がないと乗せてくれない可能性が高いのです。 |
新幹線の車窓からの眺めです。桂林から陽朔を過ぎて柳州くらいまでは、漓江下りなどで見慣れた桂林らしい尖った山々を見ることができます。 中国新幹線も日本の新幹線と同様に遅延は少ないです。中国の航空国内線は遅延が日常茶飯事ですが、時間に正確なのはビジネスや旅行の際には助かります。桂林に行くのに航空機を乗り換えるよりも香港から新幹線に乗って、できれば乗り換えなしの直通列車で桂林に向かえば、不安の少ない楽しい旅行ができると思います。 |
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桂林 TOP |
桂林の魅力(桂林観光のポイント) |
漓江下り |
陽朔 |
遇龍河(陽朔から現地ツアー) |
世外桃源郷(陽朔から現地ツアー) |
興坪とその周辺 |
興坪の朝の鵜飼い(水墨画の風景) |
黄布倒影(人民元20元札) |
興坪古鎮 |
筏に乗って興坪漁村へ |
高鉄陽朔駅(中国新幹線で桂林へ) |
桂林のグルメ |
本場の桂林米粉 |
おすすめレストラン、椿記焼鵝 |
桂林は広西料理の本場 |