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アジア写真帳(ベトナム): ホーチミンからメコン川へのツアー(2)


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カイベーの教会と川沿いの街


 ホーチミンからの日帰りで人気があるツアーの一つに、メコン川ツアー(メコンデルタツアー)があります。日本人にはミトー日帰りツアーが有名ですが、ミトーよりもさらに南にあるカイベーという街まで行くのが、今回私が参加したツアーです。
 ミトーへのツアーは以前参加したことがありますが、いわゆる観光地を回るツアーで、メコンデルタに住む人たちの日常性などを見てみたい私にとってはちょっと子供だましみたいなツアーで、がっかりした記憶があります。
 最初に感想を言わせていただくと、今回参加したシンツーリストの「カイベーとビンロン1日ツアー」は、メコン川の雄大な景色を楽しめる一方で、流域に住む人たちの生活も垣間見えて、私好みでした。参考までに、スケジュールは次のようになっています。
 なお、旅行会社のシンツーリストがあるデタム通りの様子やシンツーリストのツアーへの参加方法については、「ホーチミンからメコン川へのツアー(1)」を参照してください。

7:00 AM depart from TheSinhTourist office to Cai Be by air-conditioned bus (about 100km).
Around 9:30 AM: Arrive Cai Be
  • Take a boat trip to discover the beauty of Cai Be floating market with local people being selling, buying, exchanging goods from their boats.
  • Go on to a local village to visit a local workshop to see rice paper making, coconut candy producing process. Enjoy free snake wine, honey tea, etc … and discover the daily activities of the local people.
Around 12:00 PM: Go to Xeo May riverside restaurant for lunch and enjoy Vietnamese traditional music.

After lunch, take a boat along the Mekong River to Vinh Long - a center of tropical fruit; stop in for a short visit to Vinh Long market. Go across My Thuan suspension bridge and drop by Mekong Rest Stop before going back to Saigon.

Around 6:00PM: The tour ends at TheSinhTourist Office.


 ホーチミンからエアコン付きの専用バスで約2時間、カイベーの街でボートに乗り換えです。この日のツアー参加者は約30人ですが、ちょうど30人くらいがゆったりと乗れる大きさの船です。


 船着場から水路を見ると、どこかバンコクのチャオプラヤ川沿いの風景を彷彿とさせます。バンコクと同様に、ここベトナム、カイベーの街もかつては船が主たる交通手段だったのでしょう。昔のバンコク同様に、川が目抜き通りということになります。建物は川に向かって建てられ、川に沿って商店が並びます。川の色までチャオプラヤ川に似てますね。
 そして、朝には川に屋台が沢山出てきます。それがいわゆる水上マーケットです。バンコクの水上マーケットは小売りの舟が多いのですが、ここカイベーの水上マーケットは卸売りの船だと聞いています。




 シンツーリストのツアーガイドです。上手な英語を話します。とは言え、ベトナム人の語彙と発音ですから、私にも理解できます。ホーチミンからカイベーまでのバスの中では、参加者一人ひとりと話します。どこから来たかとか今日は何に関心があるかとか、お客さん一人ひとりのニーズをつかもうとするその姿勢は素晴らしいものです。
 さあ、ボートでのメコン川ツアーの出発です。


 この日の天候は快晴。曇りのない青い空に白いカトリック教会が映えます。これがカイベーのカトリック教会です。このカイベーの教会は川と運河が交わるところに建っていて、大変目立ちます。


  ホーチミンの街を歩くと分かるのですが、広い通りの突き当たりにシンボル的な建物が建てられます。市民劇場しかり、ホーチミン市人民委員会建物しかり、そして聖母マリア教会しかりです。これは、ビスタと呼ばれる都市計画の手法で、ヨーロッパによく見られます。
 ベトナムは以前フランスの植民地でしたから、この手法がカイベーの水路にも使われているのでしょうか。水路の一番奥に、この美しいカイベー教会が建てられているのは、まさにビスタの手法です。


 川沿いに建てられている建物。住宅もありますが、商店もあります。今でもこの川を走るボートがカイベー周辺の住民の足であることが分かります。ツアーガイドによれば、カイベーの河川流域に住む住宅には、一艘や二艘のボートがあるそうです。
 ただ、最近はモーターバイクの普及がすすみ、高校生くらいの子供以上は一台ずつモーターバイクを持つようになってきているので、ボートの利用も減ってきているとのことです。何と言っても、モーターバイクの値段はベトナムでは日本円で2万円から3万円くらいなので、普及が速いのです。 


 この建物は店舗でしょうか、住宅でしょうか。洗濯物が干してあって生活感があります。
 左の「P」の看板の意味は、駐車禁止、いや、ボートの停泊禁止なのでしょうね。


 この辺りは商店街ですね。「NOKIA」の文字が見えるのは、携帯電話ショップでしょうか。ベトナム語は全く理解できない私ですので、解説不能です。
 ベトナム語はポルトガルの宣教師がヨーロッパ人向けにベトナム語をアルファベットを使って分かりやすくしたのが原型だと聞いています。したがって、読み方は一定の特別ルールが分かれば自分なりに読めるのですが、ベトナム語で厄介なのは音の高低が6種類あることです。中国は四声ですがベトナム語は六声なのです。ですから、日本人の棒読み発音では意味が全く通じません。一方、アルファベットを読んでも、もともとはベトナム語の発音にアルファベットを当てただけですから英語に近いはずもないので、全く意味不明なのです。したがって、私には、ベトナム語を理解するきっかけが見つからないのです。


 唯一解説できる「NOKIA」の看板ですが、近くで見るとここにも洗濯物が干してあります。でも、きっと携帯ショップなのでしょうね。隣の建物の中にベトナムらしいノン(ベトナムの帽子)をかぶった女性の姿も見えます。


 ここは川に面したレストラン。目抜き通りに面した高級レストランなのだろうかと思います。ツアーガイドに聞いてみたら、「もちろんだ」との答えでした。



カイベーの水上マーケット


 そうこうしているうちに、川には大きな船が増えてきました。
 前述の通り、カイベーの水上マーケットは卸売りの舟が主体です。大きな船が小売りのための小さな舟に販売するマーケットです。ただ、カイベーの水上マーケットが賑わうのは朝6時から8時くらいまでだとも聞いていましたから、9時半くらいにカイベーに着くツアーでは、水上マーケットの名残をちょっと見れるだけです。それは、ツアーに参加するときから分かっていた話ですので、やむを得ないですね。


 やっと見つけました。卸売りの舟です。野菜や果物を販売しています。秤があるところを見ると、重さで料金を決めて売っているのですね。


 パイナップルを売る店です。船上に立っているのはこの卸売船の女主人でしょうか。ちょっと白髪混じりの髪ですが、しゃきっとしていて貫禄があります。


 この小舟は、ツアーガイドの言を借りれば、スナック、軽食屋です。麺類や粥などを食べられるそうです。マーケットに集まる船に乗っている人たちがこの小舟に近づき、簡単な食事を取るのだそうです。


 これも果物屋さんですかね。時間も10時に近づくと陽射しが強いので、船上もかなり暑くなります。マーケットが朝8時くらいまでがピークになるのも、こうした気候面の制約があるからなのです。


 船から突き出た板の上に座っているこのおばさんは何屋なのでしょうか。私はラーメン丼が置いてあるところからすると、やはりラーメン屋さんなのではと想像しています。船の外に板を出して、船で食べに来る人にラーメンを渡しやすくしているのだと思います。


 また、川べりに目をやれば、住宅が連なります。先ほど教会があったところからは既にかなり遠くなってきていて、だんだん郊外になってきたのかなという感じです。


 こんな感じでそれぞれの住宅は川に直接下りられる階段がついています。植木が置かれたりもしています。こちらが玄関なのです。



メコン川


 そして、船はメコン川に出ました。雄大な流れです。この写真の方向に2時間くらい走るとカンボジアの国境になるそうです。意外に近いのですね。


 川の水につかりながらも生きている大きな木。私がこのツアーに参加したころは、タイのアユタヤからバンコクにかけて水害被害が出ていた時期です。ベトナムでも同様に、きっと川の水が多い時期にあたっていたのだと思います。


 メコン川を見た後、船はカイベーに戻ります。


 教会のあたりに戻ってきました。水路の突き当たりに教会が見えます。この付近には卸売を終えた船が沢山停泊しています。


 教会のある風景、そして、日常性を感じさせる川沿いの街、今日の仕事を終えた水上マーケットの卸売船、カイベーをボートで回るこのツアーはなかなか見所一杯です。
 ツアーはこれからココナッツキャンディ工場、ライスペーパー工場などを回り、昼食会場へと向かいます。ここから先のツアーの様子は「ホーチミンからメコン川へのツアー(3)」を参照してください。


「ホーチミンからメコン川へのツアー(1)」
シンツーリストがあるデタム通りの様子やシンツーリストのツアーへの参加方法
「ホーチミンからメコン川へのツアー(3)」
ココナッツキャンディ工場、ライスペーパー工場見学と昼食


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アジア写真帳(ベトナム) 目次

ホーチミンシティ ハノイ
中心部を歩く

ホーチミン市
人民委員会周辺


サイゴン大教会と
郵便局周辺


市民劇場周辺

コンチネンタルホテル

マジェスティックホテルと
サイゴン川周辺


旧市場とパスター通り


ベンタインマーケット

ベンタイン市場

朝のベンタイン市場


安全な旅行のために

ベトナムでの道路横断術
チョロンを歩く

チョロンを歩く

チョロン・バスターミナルと
路上市場


ビンタイ市場とその周辺

庶民の台所、サータイ市場

ティエンハウ寺
(天后廟)


チャタム教会



メコン川ツアー
カイベー水上マーケット


シンツーリストの
メコン川ツアー


カイベーの水上マーケット

ライスペーパー工場等の見学
旧市街を歩く

ハノイの旧市街

ハノイの街を歩く

ドンスアン市場

B級グルメの旅
【ベトナムB級グルメ図鑑】


ベトナムの屋台が集合
ニャハンゴン


バインミーもヌードルも
ニューラン


フランスとアジアの香り
私の好物、バインミー


飲茶なら香港の名店、満福楼

スイーツのファニー

プリンで有名なキムタイン

ベトナムB級グルメ図鑑では
ベトナムのグルメ情報を
いろいろ紹介しています



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