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台北の周記肉粥店

 

アジアグルメ図鑑(台北)

周記肉粥店で紅焼肉と肉粥の朝食


周記肉粥店への行き方(三水街は台湾らしいマーケット)

周記肉粥店(台北) で朝食
 私が住んでいる香港で香港らしい朝食というと広東粥です。で栄養価満点の広東粥は健康的すっかり私のお気に入りの朝食になっています。台北に来た時も時々広東粥を食べるのですが、広東粥に関して言えば、やはり香港の粥を食べ慣れた私には香港で食べる粥の方がとろりとしていてはるかに美味しく感じられます。
 そこで、広東粥ではなくて台湾らしい粥はないかということでいろいろ探してみると、この周期肉粥店が見つかりました。朝6時から営業していて地元の人に大人気ということなので、早速行くことにしました。上の写真は周期肉粥店の入り口です。龍山寺の近くですからここで朝食をとってから龍山寺を散策すると良いかもしれません。 
台北のマーケット(龍山寺近くの三水街)
 周記肉粥店がある龍山寺界隈には、台北の昔ながらの風景があちこちに見られます。そんな懐かしい台湾の風景のなかから、周記肉粥店での朝食を楽しむ前に、三水街の散策はいかが、でしょうか。三水街は地下鉄が走る内山公路と周記肉粥店がある広東街の間にそれらの道路と並行して走る狭い通りで、上の写真のように食料品のマーケットになります。台北の人たちの日常生活を感じることができるマーケットです。
台北のマーケット(龍山寺近くの三水街)
 主として食料品店や小さな食堂などが軒を連ねていて、台湾らしい食材や料理が並び、食いしん坊の私でなくても見ていて楽しくなる通りです。
台北のマーケット(龍山寺近くの三水街)
 そのなかにある魚屋さん(お寿司屋さん)では、まるで日本のようなショーケースの中に、美味しそうな刺身がきれいに並べられていて、ここが台北であることを忘れてしまいそうです。アジアの各国を歩いていても、これだけお手軽に日本の食材が手に入る場所は台湾以外にはないですね。
台北のマーケットの寿司(龍山寺近くの三水街)
  そんな刺身を見せられた後に、近くの別の店で巻物などのお寿司を見てしまうと、お粥を食べることなんてやめてお寿司を買ってホテルに戻って食べようかななんて思ってしまうほどおいしく見えてしまいます。この市場はもちろん外国人などほとんど来ないローカルなマーケットなのに、なんでこんなに日本食が本格的なのだろうと驚いてしまいます。さすがに日本文化が自然な形で受け入れられている台湾らしい風景でもあります。
台北のマーケット(龍山寺近くの三水街)
 そんなお寿司屋さんの隣に、グズグズと豚足などを煮込んだ台湾らしいお店があったりします。寿司も食べたいけどこの豚足も食べたいと心が動いてしまいます。



周記肉粥店の紅焼肉と肉粥

周記肉粥店の店内(台北)
 三水街で美味しそうなご飯に目移りしながらも何とか周記肉粥店に到着しました。店内は地元の人々で大混雑しています。どうせ相席ですから空いている席に座れば良いのですが、席待ちの人が10人くらい並んでいるのでその列に並んで待っていると、お店の人が人数を聞いて席を指さして指定してくれます。
 普通はオーダーシートを渡してくれてシートでオーダーする仕組みだと思うのですが、私は一人で行ったせいかオーダーシートをくれなかったので、口頭で紅焼肉と肉粥を注文しました。この口頭方式のオーダーだと普通の日本人にはハードルが高すぎます。後から分かったのですが、オーダーシートは入り口のカウンターに置いてあって、テーブルに着くときに自分で持っていくのがこの店のルールだったようです。
周記肉粥店の紅焼肉(台北)
 上の写真が紅焼肉です。予め他のサイトで調べていてもこの紅焼肉が自慢の料理だと聞いていましたし、また、入り口で席が空くのを待つ間に食べている人のテーブルを見ると、皆さんこの紅焼肉を食べています。朝食からこんな脂っこそうなものを食べるのかなと疑心暗鬼だったのですが、実際にそんな光景を見ると自分も注文しないわけにはいきません。
 紅焼肉というと上海料理の紅焼肉が有名ですが、上海料理の紅焼肉とこの店の紅焼肉とは全く料理が違います。ちなみに上海の紅焼肉の写真はこちら、記事はこちらです。
周記肉粥店の紅焼肉(台北)
  で、周記肉粥店の紅焼肉というのは日本の竜田揚げみたいなものです。一緒についてくる専用ソースをつけて食べます。下味が良いですし、揚げ具合も絶妙で、さらに言えば油も新しいものを使っているようで、衣がサクサクしていて肉もジューシーです。朝から大変美味しくいただけて胃も全然もたれません。ちょっときついなと思ったらショウガをのせて食べればもっと食べやすくなると思います。
 なるほどこの味なら、ほとんどのお客さんのテーブルに朝から乗る理由もわかります。周期肉粥店のお粥は肉粥ですから、肉粥との相性も良いと思います。
周記肉粥店の肉粥(台北)
 そして、主食の肉粥が出てきました。量は少ないですから肉粥だけだと私はお腹いっぱいにならないですね。紅焼肉も食べてちょうどよいくらいです。香港で食べるトロトロのお粥とは全く違って、ご飯がスープの中に入っているという感じです。そのスープも肉の出汁が出ていますから味付けも全く違います。 
周記肉粥店の肉粥(台北)
 そういうわけで香港等で食べる広東粥の味を期待していくと全く違う粥を食べることになります。私としては、香港や広州などで食べる広東粥のレベルは台湾では期待できないからこそ、広東粥でない肉粥を食べに来たのですが、それでもこのお茶漬けのような粥は想定外でした。店では「粥」というメニューですが、日本語で粥として紹介するのは如何なものでしょうか。むしろスープご飯とでもいうべきなのではないでしょうか。
 このスープご飯(肉粥)は美味しくないとまでは言いませんが、わざわざ食べに行くほどの味ではないというのが私の印象です。たまたま何かで紹介されて日本でも知られるようになっただけで、このレベルのお店なら台北には山ほどあります。まあ、ローカルな店として日本人観光客が話のネタに行っても損はない店というのが私の印象です。行くとしたら朝食がおすすめです。その理由はこれからお話ししします。



剥皮寮が目印になります

剥皮寮
 周記肉粥店は地下鉄龍山寺駅から近くです。道の向かい側に剥皮寮がありますので、剥皮寮を目印にして歩いてくればすぐに見つけることができます。剥皮寮は19世紀のころの建物が残っていて、雰囲気が良いエリアです。
剥皮寮
 朝は9時から建物内にも入れて各種展示品を見ることができるようになっています。日本統治の時代の名残なども見れるようになっています。時間があれば、周記肉粥店で朝食を食べた後に、剥皮寮の中の展示物を見学するのも良いと思います。無料です。
龍山寺は台北のパワースポット
  また、龍山寺も歩いて近いですから、周記肉粥店での食事に合わせて立ち寄っていくと良いと思います。特に朝の早い時間は観光客よりも地元の敬虔な信者が多い時間帯です。この時間帯の方が本当の龍山寺の雰囲気を感じることができます。
龍山寺(台北)
  龍山寺は10時過ぎになると多くの観光客でにぎわうのですが、朝の早い時間は上の写真のようにお客さんもまばらです。龍山寺にはたくさんの神様がいて、上の写真の場所に専門分野に強い神様たちが居並んでいます。
台北の龍山寺
 学問、恋愛、商売、健康などなどそれぞれの専門分野を持つ神様たちも、この時間帯であれば同時にたくさんの人からお願いされないので、願い事をよく聞いてくれるに違いありません。台湾最大のパワースポットである龍山寺のご利益を期待するのであれば、朝の時間がベストです。
 周記肉粥店で食事するのであれば、剥皮寮と龍山寺もセットで観光すると良いでしょう。そうすると龍山寺を混まない朝のうちに見るために、周記肉粥店では朝食を食べようという計画になるのです。

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