揚州・痩西湖随一の絶景ポイントは釣魚台|アジア写真帳(揚州)

(2015年4月5日以来)

揚州・痩西湖随一の絶景ポイントは釣魚台YANGZHOU

 釣魚台は痩西湖随一の絶景ポイント


 揚州といえば痩西湖、痩西湖といえば五亭橋です。その痩西湖の五亭橋を最も美しく見れるスポット、すなわち痩西湖の絶景ポイントがこの釣魚台です。釣魚台は、痩西湖の中の最大の島である小金山の端にあります。小金山へは、徐園の先にある写真上の赤い橋を渡っていきます。


 一つ上の写真にある赤い橋を渡り小金山に着いたら、関帝殿や枯木逢春、風亭といったスポットを一通り見たうえで、釣魚台に向かって見ましょう。
 釣魚台へは小金山の橋から上の写真のように堤のような道が湖の中へと伸びていますので、これを突き当りまで歩いていきます。痩西湖の自然を全身に感じながらの散歩は本当に気持ちが良いものです。


 ここが釣魚台です。釣魚台という名の建物は中国には沢山あります。揚州、痩西湖の釣魚台は最も小さい部類に入りますが、その形は、中国の亭閣建築の模範とされています。そう言われてみると、なかなか良いデザインです。
 釣魚台はそもそも音楽が演奏される場所として建てられたものです。が、釣魚台と名づけられたのには、次のような逸話があるからです。乾隆帝がここに来た時、いきなり釣りをしたいと言い出し釣りを始めたのですが、何時間たっても、魚が釣れなかったようです。揚州の塩商人や塩役人たちはこれは一大事と、地元の漁師を水中に潜らせて、皇帝が垂れる釣り針に魚を取り付けたそうです。何も知らない乾隆帝は、次々と釣れる魚に上機嫌になり、この場所が好きになったという逸話です。何でもありの究極のゴマすりです。
 その逸話が事実がどうかは知りませんが、乾隆帝がお気に召したその釣魚台からちょうど良く見えるように建てられたのが五亭橋です。


 この釣魚台から見る五亭橋は痩西湖観光のハイライトですから、とにかく観光客が絶えません。本当は誰もいない釣魚台からの五亭橋を写真に撮りたいのですが、待てども待てども観光客がポーズをとってしまいます。
 五亭橋は、三列に見える両側に二つずつの亭があるのですが、釣魚台の円洞門越しに見る五亭橋は、あたかも三亭のように、建物が重なります。そういう角度になるように五亭橋が建てられているのです。乾隆帝がお気に召した釣魚台からの眺めが最も秀麗なものになる場所に五亭橋が建てられたということなのです。




 釣魚台から見る五亭橋です。如何でしょうか。
 やはりここから見る五亭橋が最も美しいですね。


 少し視野を広げると、五亭橋の左に鳧荘が見えます。鳧荘は痩西湖上に建てられた宴会場です。この鳧荘があることで、五亭橋方面の景色が引き締まります。


 そして、さらに視野を広げると、そこには白塔が見えます。この白塔は、五亭橋を見た乾隆帝からの「ここに北京の北海公園にあるような白塔があれば満点なのだが、……」との感想を受けて、一晩で塩製の塔を作ったのが始まりだといわれています。
 この景色、なかなか印象的です。流石に揚州が誇る痩西湖の絶景ポイントです。




 五亭橋の景色を十分に堪能して、円洞門越しの五亭橋の絶景写真を撮るタイミングを待ちましたが、やはり観光客が絶えません。でも、そのおかげで、1時間弱くらい釣魚台からの痩西湖の景色を満喫することができました。


 もう少し天候がよく晴れ渡っていれば、もっと綺麗な痩西湖をお見せすることができるのですが、当日はちょっと霞がかかっていて少し残念です。
 もう一度、五亭橋方面の絶景を目に焼き付けて、釣魚台を後にした私でした。