煙雨長廊です。
煙雨長廊は、長さ1km以上にわたって、屋根つきの道が続いている、言うなれば、「明、清の時代のショッピング・アーケード」です。西塘は、明、清の時代に江南地方の商業集積地だったわけですが、江南地方は雨が多く、西塘を訪れた人々が雨に濡れないように、自分の商店の前に屋根をつけていったことが始まりとされています。自分の商店に客を呼び込むためのサービスとして、ある店が店の前に屋根をつけたら、他の店も次々に屋根をつけ、長さ1km以上にわたって屋根が続いてしまったということです。
因みに、「煙雨」とは、日本語で言えば「霧雨」のことです。私が西塘を訪れたこの日も、あいにくの雨でしたが、霧雨なんてものではなく、土砂降りでした。でも、この煙雨長廊のあたりだけは、濡れずに歩けるわけで、確かに、旅行者にとってありがたい屋根です。
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川に沿って、こんな感じで屋根つきの道路が続いています。地図にある通り、永寧橋から迷子来鳳橋を抜け、迎秀橋の手前まで、延々と続いています。屋根が続いているだけでなく、店によっては、簡単な椅子や机を置いて、旅行者に休息の場を提供してます。
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上の写真のように、長廊から川の方にせり出したスペースを作り、そこに、椅子とテーブルを置いている店もあります。因みに、茶楼だと思います。こんなところに座って、道行く人や川を行き交う舟を見ながらお茶を飲んだら、これも風情がありますね。
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時折、こうして観光客を乗せた船が、ゆったりと通ります。西塘に行ったら舟から街を見てみようと思っていたのですが、あいにくの雨で、計画は計画に終わりました。確かに、舟から見る西塘古鎮は、また、一味、違ったものになるのでしょう。
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午後になり、雨もやんだ後の写真です。川の水面も静かですね。ここのお客さんは、川を渡る心地良い風に吹かれて、お昼寝のご様子です。気持ちよさそうですね。
船の向こうに見える橋は、環秀橋です。
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川向こうの西街側にあるレストラン。
「又一村飯店」という名前のようです。特に、有名な店というわけではありません。建物に年季が入っていて、思わずシャッターを切ってしまいました。
ところで、川に向かって人が降りる階段がありますが、これは、舟に乗ったり、あるいは、川で食器等を洗ったりするときに使われます。西塘では、川は生活に溶け込んでいます。
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雨上がりの川で洗い物をする人です。煙雨長廊の向かい側の風景です。
西塘古鎮のキャッチフレーズは「生きている千年の古鎮」です。観光地として、古鎮を残しているのではなく、古鎮のまま生活が営まれている地域です。西塘の人々の生活も垣間見ながらの西塘の街歩きは、本当に楽しいものがあります。
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