西塘古鎮はそれほど広いエリアではありませんが、ほとんど歩いて観光することになりますので、時々一休みする場所がほしくなります。そんな時に便利なのが茶楼です。中国茶を楽しみながら一服することができます。西塘古鎮にはいくつも茶楼があり、西街の茶楼も紹介していますが、ここ焼香港には、経堂茶楼があります。左側の建物が経堂茶楼です。入口は、この川側にはなくて、関羽も祀られている経堂という寺院の向かい側にあります。
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店のママさんに、茶が飲みたいと言ったら、迷わず龍井茶が出てきました。おいしいお茶です。ここは、少し格調が高いのか、蓋碗(がいわん)という茶器を使って飲みます。
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蓋碗の場合は、ふたをして、写真のような感じで、蓋をずらし、お茶を飲みます。持ち方としては、親指と中指で蓋碗の左右を支えて、蓋の部分に人差し指を添えて蓋を少々ずらしながら飲むわけです。
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急須の中にも茶葉が入っているので、何杯も飲んでいってくださいね、とママは私に行ったきり、二階に上がってしまいました。確かに、最初にお椀に入っていた茶葉だけですと、3杯目くらいで味が薄くなってしまいますが、この方法だと、暫くおいしいお茶が飲めます。
しかし、ママが二階に上がって行ってしまって、客は私一人ですから、広い茶館の空間を独り占めです。
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茶楼の内装です。内装が中国家具によく合っていて、洒落た感じです。汗をかいていた私を見て、もし、良かったら使ってくださいということで、茶館のママさんが二階に上がるとき、羽扇を置いていってくれました。
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羽扇です。そういえば、三国志で、蜀の諸葛孔明がよく羽扇を使っていましたね。でも、諸葛孔明が使うのは白い羽根扇だったような気がします。ちょうど、経堂で祀られていた関羽を間近に見たこともあって、ふと、そんなことを考えてしまいました。
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光って見えづらいですが、茶館の内装です。全体として、質実とした印象で、私は好きですね、こういう雰囲気。
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窓枠に施された木彫りの彫刻です。この西塘では木彫りの彫刻が一つの特徴となっていますが、この店のこんなところにも、洒落た木彫りがあります。もう、かなり古い建物ですが、こうしたところにこの西塘という街の歴史を感じることができます。
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窓の外で、真夏の太陽が強烈に輝いていても、ここ焼香港は、川を渡る風が爽やかで、また、川辺の柳が涼しげに揺れています。窓の外の川には、時々近所の主婦が、野菜や食器を洗いに出てきます。
ゆったりとした時間が流れているような街、西塘の焼香港で、気が付いてみたら1時間以上もまったりと過ごしてしまいました。この茶館の雰囲気、茶館からの日常的な風景、ともに、最高です。
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