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西塘のグルメ −粉蒸肉(ちまき)


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 西塘の名物料理は、豚のひざの煮込み(「龍蹄」という名前で呼ばれているようです。)だと聞いています。とろとろに煮込んであって、見た目ほどには脂っこくなく、旨いと聞いていました。香港の雪園飯店で食べた紅焼元蹄(豚ひざ肉の煮込み)みたいなものかななどと期待をしていたわけですが、今回の西塘日帰り旅行では、昼飯をとる時間が惜しくて、実はレストランには足を踏み入れていません。本当は、西塘で一泊し、水路沿いのレストランで赤いランタンのもと、ビールでも飲みながら、豚のひざの煮込みを食いたかったですね。この豚ひざの煮込みは、江南水郷のエリアでは大変ポピュラーな料理で、周荘では万三蹄や同里では状元蹄などと名づけられています。
 西塘の名物料理についてはこちらで色々紹介していますが、豚ひざの煮込みを西塘名物料理の横綱とすれば、西の横綱は粽(ちまき)ではないでしょうか。私にとってはこれが一番口に合うのです。


 私の初めての西塘旅行は日帰りでした。レストランに入る時間も惜しいので、その日は「立ち食い」で少し腹ごしらえして、最後に時間が余ったら、レストランに行くという作戦にしていました。
 石皮弄付近で粽の店を発見。庶民的な店だし、まずはここから入ってみようと寄ってみました。



 

 一言で粽といっても、種類は色々です。栗入り、肉入り、野菜入り、たまご入りがあります。この中から、奮発して3元のたまご入り粽をGETです。


 一口かじりました。おいしいですね。旨いっす。色も旨そうな色してますよね。八角の味がかなり効いています。私は、この味、好きです。
 だけど、中身が何もないですね。


 食い進むと、こんな感じで、肉や卵黄が出てきます。アツアツですし、旨いですよ、これ。


 粽の立ち食いをしていると、隣の店のおにいさんが、蓮の実ケーキを持って、ポーズです。この営業努力に敬意を評して、蓮の実ケーキを食べてみましょう。こんな感じで愛嬌は振りまきますけど、そんなにガツガツ商売してこないところが、西塘の人々の良いところです。せっかくの旅行者へのサービス精神が旺盛なのです。上海あたりのがめつい商売人とは性格が違うのです。


 こんな感じで、綺麗に盛り付けられた蓮の実ケーキは、一つ2元。どんな味なのかさっぱり見当がつきませんでしたが、このおにいさんのサービス精神に敬意を表して買ってみました。意外に甘くなく、食べやすい感じ。でも、これはおやつ向きです。



 

 しばらく歩いて、今度は永寧橋隣の煙雨長廊沿いの老馬粉蒸肉という店です。この場所は観光客の通りが多く、店先はいつも観光客で賑わっています。店の看板に「粉蒸肉」と書いてありますが、これはほぼ粽と同じようなものなのですが、蒸した肉が必ず入っています。正確に言えば、西塘名物として挙げるべきはこの「粉蒸肉」です。
 蓮の葉でくるんであるところが、夏になると蓮の花畑が広がる江南地域らしくていいですね。このページの一番上の写真が、この店の粉蒸肉が蒸されているところです。


 この店の粽は少し大きめで、一つ5元です。中のお肉も沢山入っていて、ボリューム満点です。さっきの粽より、こっちの店のほうが旨いですね。さすが、老舗風の店の味です。これ、二つ食ったら、腹いっぱいになっちゃいますね。
 というわけで、初回の日帰り西塘旅行の昼飯は、粽2個と蓮の実ケーキで、合計10元で済んじゃいました。


 で、その後、二回西塘に行ったのですが、粉蒸肉が癖になってしまってどうしても粉蒸肉を見ると食べてしまいます。なんだかんだと6〜7軒の粉蒸肉を食べたと思います。食べ比べて初めて分かるのですが、店により旨い、不味いの違いは明確にありますね。
 上で紹介した永寧橋隣の煙雨長廊沿いの老馬粉蒸肉は、やはりレベルが高いのです。でも、その老馬粉蒸肉よりも旨いという店を、三回目の西塘旅行でとうとう発見しましたので紹介しましょう。



 

 それがこの店、阿牛粉蒸肉荘です。窓ガラスが鏡のようになってしまって分かりづらいですね。場所は、環秀橋を西街の方(煙雨長廊とは逆の方向)に下りてすぐのところです。客桟という字も見えますから、民宿もやっています。


 ショーケース越しに見る粉蒸肉です。暖かいのを下さいといったら、このショーケースからではなく、蒸したての粉蒸肉を蒸篭から取り出してくれます。


 粉蒸肉の隣のショーケースに入っていた龍蹄、すなわち、豚のひざの煮込みです。この肉が入っているのでしょうか。


 阿牛粉蒸肉荘で買った粉蒸肉は、ちょっと丸々としています。中身は見えないですけど、旨そうですね。粉蒸肉を買って食べるときは、店の近くの路上で立って食べるので、いつも写真が撮りづらくて困ります。今回は上手に撮れました。


 蓮の葉をむいていよいよ食べ始めます。ウーン、肉が見えないなあと実はちょっとがっかりしています。あのショーケースで粉蒸肉の隣に置いてあった龍蹄(豚のひざの煮込み)は何だったのだと少し腹立たしく感じた瞬間でもあります。


 ところが食べ始めると中にとても大きな肉の塊がいくつも出てきます。しかも柔らかく味付けも素晴らしいのです。これは旨い! さきほどまでの失望感がうそのように、喜びで満ち溢れます。老馬粉蒸肉を上回る満足度です。これは素晴らしい!


 結局、阿牛粉蒸肉があまりにも旨かったので、この日はもっと粉蒸肉が食べてみたくなってしまって、夕食は粉蒸肉を買って帰ってホテルで粉蒸肉です。右が老馬粉蒸肉で、左が初めて買う店の粉蒸肉です。老馬粉蒸肉はやっぱり安定した旨さなのですが、初めて買った別の店は全くだめでした。
 西塘名物とは言え、粉蒸肉を食べるのであれば、一番のおすすめは阿牛粉蒸肉、次点で老馬粉蒸肉というのが私の現在の評価です。


 最後に、西塘の道端でよく売られているものに、こういう豆製品があります。ある意味、西塘名物といえるかもしれません。ソラマメもあれば、えんどう豆もあります。一袋1元から売ってますので、興味のある方はどうぞ。
 私は、あまり豆が好きではないので、パスしました。


西塘での夕食はこちらをご覧ください。
夜景と音楽を楽しみながらの夕食です。


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