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蘇州市茶葉市場(中国茶市場)|蘇州古典園林の魅力

(2010年5月1日以来)

蘇州市茶葉市場(中国茶市場)SUZHOU


 私が中国に旅行した際に買って帰るものというと、中国茶です。中国茶は日本で買うとべらぼうに高いのですが、中国で買えばかなり安く買うことができます。ですから、中国へ旅行する人には、ぜひ中国茶を買ってみてくださいとお勧めしているのですが、なかなか難しいようです。
 中国茶をあまり知らない日本人から見ると、まず、どの種類のどのレベルの中国茶を買えばよいかも見当がつかないという話をよく聞きます。中国茶もコーヒーと同様に沢山の種類があり、味わいや香り、色、効能などは様々です。まさに好みによって選ぶ中国茶は変わります。また、もちろん中国茶の品質にはピンからキリまでありますので、良いものを買えば当然価格も高くなります。そんな不安があるかも知れませんが、中国茶のお店では色々試飲させてくれますので、試飲して自分の好みのお茶を選べば良いのです。
 どこで買うかというと、少量であれば街の中国茶専門店でもいいでしょう。しかし、私のように毎朝紅茶、昼間は会社で緑茶、晩は自宅で鉄観音、脂っこい料理を食べたら普洱茶、寒い日には岩茶、などと毎日大量に中国茶を飲むようになると、中国に旅行したときに買って帰る中国茶の量は大量になります。そんな時に行く所が、中国茶の市場です。例えば、上海なら天山茶城杭州なら茶葉一条街広州なら芳村茶葉市場といったところですが、蘇州なら、ここ蘇州市茶葉市場(中国茶市場)です。


 市場の入口には、こんな派手派手な広告が掲げられていて、いかにも中国らしいです。場所は蘇州市の南部で、私は公共バスで行くのですが、初めて行かれる方はタクシーで行かれた方が無難だと思います。蘇州市茶葉市場のホームページに書いてある住所を運転手に見せれば連れて行ってくれます。




 この蘇州市茶葉市場には300店くらいの中国茶の専門店が入っていて、卸売りが中心ですが、小売にも応じてくれます。店は上の写真のように大きな店から、狭い間口の小さな店まで色々あります。また、大型店では様々な種類・品質の中国茶から茶器まで何でも揃えていますが、小さな店では一部の種類の中国茶しか置いていなかったり、中国茶器だけを取り扱っていたりしています。
 けれども、茶葉市場のお店の場合は、例えば安渓鉄観音の専門店で龍井茶を扱っていない場合でも、お客さんが安渓鉄観音のついでに龍井茶を買うという場合には、隣の店から持ってきてくれます(隣の店から仕入れることになります)ので、小さな店でも茶葉については何でも買うことができるというように考えて良いと思います。


 茶葉市場の中はこのように小さな店が連なっていて、どこに入るか迷ってしまいますが、お店やスタッフの雰囲気を見て、フィーリングが合いそうな店に入ってみましょう。
 私がこの日選んだ店は、上の写真の十茗坊というお店です。私が前の通りを歩いていたら女性が明るく声をかけてきたので店に入ってみたというところです。


 蘇州市茶葉市場の十茗坊の店内です。こじんまりした店で、あまり多くの種類の茶葉はありませんが、上で書いた通り、自分の店にない茶葉はよその店から仕入れてきますので問題ありません。
 写真は、私の注文を受け、50グラムずつとか100グラムずつとかに、小分けして袋詰めしてもらっているところです。真空パックが必要な鉄観音などの茶葉については、その場で真空パックしてくれるのは勿論です。
 こういう市場内で買うときは、何のお茶をどの程度買うかを予め手帳などにメモしておいて、大量に買うと良いと思います。中国茶に詳しくない人でしたら、どんなときに飲むお茶かくらいはイメージして、それぞれの量をメモする程度でよいと思います。値段交渉は、注文の最後に合計金額が出たら、その金額から引いてもらうというのが私のやり方です。


  中国茶を選ぶときは、必ず試飲します。値段が高いのが良いお茶かというと必ずしも個人個人にとってはそうとも決め切れません。要は、試飲して自分の感覚にあうお茶を選べば良いのです。私の場合は、同じ種類の茶葉でも、例えば龍井茶や鉄観音などは、「会社で自分が飲む茶葉」と「家でくつろぎながら飲む茶葉」とは変えています。後者の方は少しくらい高くても良いお茶を選んでいるといった具合です。
 この日、私に試飲させてくれたのは、この十茗坊の主人の女性です。地方から出てきて、まだ若いのにもう自分の店を構えているだけあって、なかなか商売上手です。日本人でこんなに中国茶のことを詳しく聞いてくる人は初めてですとか言いながら、いろいろと親切に中国茶のことを教えてくれました。中国語も分かりやすくて、話が弾んでついつい長居してしまいました。


 蘇州名産のお茶、東山碧螺春の試飲をしているところです。三種類の碧螺春を淹れてもらいました。品質の良さはお湯に入れた後(碧螺春は先にお湯を入れ、その後に上から茶葉を入れます。)に広がる茶葉の形で見分けることができます。すなわち、お湯の中でも一つひとつの茶葉が広がらない碧螺春が品質の良い碧螺春なのです。実際に、私が飲んだ感想としても茶葉が広がらない碧螺春の方が香りも味も良かったです。
 龍井茶の場合は、茶葉がお湯の中で落ちる速さを見て新しさを見たりするのですが、そんな風に見極め方が分かってくると中国茶がますます楽しくなってきます。
 実はこの日、私が最も買いたかったお茶は、毎朝パンを食べるときに飲む祁門紅茶(高血圧にも良いと言われています。)でした。しかも大量に買うつもりでした。勿論、この店で祁門紅茶も買いましたが、お店の主人のおすすめで滇紅紅茶という紅茶を初めて飲んでみました。滇紅紅茶は雲南省で栽培されている紅茶だそうで、試飲してみるとなかなかおいしいので、滇紅紅茶も相当に買い込んでしまいました。こんな風に、新しい種類の茶葉と巡りあうのも、中国茶市場での買い物の楽しみの一つです。




 ここは蘇州ですから、碧螺春や龍井茶といった緑茶の専門店は沢山あります。また、需要の多い鉄観音の専門店も数多く見かけます。一方、なかなか見つからないのが普洱茶の専門店です。勿論、普洱茶専門店でなくても普洱茶は買えるのですが、それは餅茶という高級品が殆どです。
 実は私が普洱茶を毎日1リットル以上ずつ飲み続けたところ、わずか2ヶ月で6kgの減量に成功していました。(私のお茶ダイエット方法についてはこちらを参照してください。)この日は引き続き普洱茶を大量に確保したくてこの蘇州市茶葉市場に来ていたのです。中国のWEBを見ると、普洱茶の減量効果は茶葉の良し悪し(中国では年代ものの、すなわち製造年が古い普洱茶ほど高級品とされています)には関係ないと記載されていました。そんなわけで、普洱茶の散茶(普洱茶を細かく分けた普及品)を探していたのですが、何軒の店に入っても見つかりません。
 であれば、普洱茶の専門店を探すしかないということで、やっと探しあてたのがこの店です。実際には、この市場内に普洱茶の専門店が4・5店はあります。

 
 
 普洱茶というと、餅茶といって丸く固めた高級品が有名です。この店も普洱茶の専門店ですから、こうした高級品も取り揃えていますが、私がこの日欲しかったのは普及品の散茶です。「散茶」は「緊圧茶」(茶葉を蒸して押し固めたもの。餅茶もその一種です。)に対比して使われる言葉で、「1枚ずつの葉になっているお茶」です。
 私が買おうとしているお茶は、自分のダイエットと健康のために毎日飲むお茶ですから、とにかく量が必要なのです。しかも、ダイエットや健康のために飲む普洱茶の効果は、その茶葉の良し悪しには関係ないのです。


 店に入ってみると、嬉しいではないですか。普洱茶の散茶が価格別に並んでいます。
 写真の男性がこの店の主人のようです。勿論、彼は英語も日本語も話しません。専ら中国語で色々と説明してくれるのですが、彼の中国語はなかなか聞き取りづらくてちょっと苦労しました。もちろん、彼は試飲もさせてくれます。でも、私としては、さっきの十茗坊の主人に淹れてもらった方が美味しい感じするなあ。

 
 
 結局、この日買ったのは、1斤(500g)45元の普及品を3斤と170元の散茶を1斤です。これで、家と会社で半年以上は普洱茶を毎日飲み続けられる量の普洱茶を確保できたのです。日本で買ったらとんでもなく高い値段で売られている普洱茶も、ここ蘇州茶葉市場のような市場で買えば、日本円にしてわずか3500円で手に入れられるのです。
 ダイエットしたい方や血糖値が高い方などには、この普洱茶はおすすめです。ご相談には乗りますので、お悩みの方は私にメールしてください。なお、私はお茶を販売しているわけではありません。あくまでもアドバイスするだけですので、その点誤解のないようにお願いします。

 蘇州市茶葉市場内にはお店は何百とありますが、一つの店でのまとめ買いが良いと思います。どの店が良くてどの店が良くないかなどということについて、あまり情報を求めたりしないで、気の合いそうな店主、スタッフのいる店で、中国茶のショッピングを楽しむのが、旅行者としては良いのではないでしょうか。
 観光で蘇州に1泊でもするのなら、ぜひ、この蘇州市茶葉市場(中国茶市場)に出向いてください。楽しいショッピングの思い出ができると思います。

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