ヤワラートの名店、和成豊(フアセンホン)への行き方 |
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バンコクのチャイナタウン、ヤワラーにあるフアセンホン(和成豊)については、 20年くらい前からこのサイトで紹介してきた老舗店です。これまではフアランポーン駅から歩いたりタクシーに乗ったりして行っていたのですが、2019年に地下鉄が開通し、地下鉄のワットマンコン駅まで来れば、歩いて5分もかからずにフアセンホン(和成豊)に来ることができます。 ワットマンコン駅があるのがチャルンクルン通りで、その一本南側を走るヤワラー通りにフアセンホン(和成豊)があるということを知っていれば、間違えずに行けるはずです。近くまで来ると、上の写真にあるようにコックさんの絵とフアセンホン(和成豊)の看板が大きいのですぐわかるはずです。 |
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フアセンホン(和成豊)の店頭です。老舗店なのですが、5年くらい前に大改装して、店頭が明るくモダンになってしまいました。全然老舗店らしく見えなくなってしまいましたが、味は不変です。ここには、潮州料理の名店でフカヒレスープを食わせる店があると聞いて1995年に来たのが初めてです。当時は「和盛豊」という漢字でした。 | |
店内の様子です。いわゆる高級店ではなく、バンコク市民が気軽に中華料理を楽しむレストランです。ですが、ふかひれスープなどを注文すれば当然ながらお値段は張ります。ただ、日本で食べることを考えれば、大変廉価にふかひれスープも楽しめる店だということができます。 | |
フアセンホンで点心とラーメン |
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観光客から見た時の和成豊の使い道ですが、タイ料理に飽きてきた時やそもそもタイ料理のスパイスを受け付けないような人には、食べ慣れた中華料理も悪くない選択です。どうせ中華料理を食べるなら、少しでも美味しい店ということで、和成豊の価値があるのだと思います。 私はかつては香港、今は中国の深圳に住んでいて、中華料理にはよく馴染んでいます。バンコクでたまに中華料理が恋しくなるとこの店に立ち寄るのです。私から見れば、香港や深圳の味には到底及ばないものの、日本で食べる中華料理よりはかなりマシだという印象です。 例えば焼売です。本場の香港や公衆の焼売と雲泥の差ですが、日本で食べる焼売よりは美味しいと思います。 |
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こちらはホタテとエビ入り餃子。こういうビジュアルの良さというのも点心を食べるうえでは大事な要素です。食欲をそそるビジュアルです。これはなかなか美味しいものでした。ただ、残念なのはちょっと蒸しすぎなのです。たまたまかもしれませんが、もう少し蒸し時間を管理しないと本当に美味しい点心を食べることは難しいです。 | |
点心の王様、蝦餃(エビ餃子)です。これは香港でも中国広東省でも最も美味しくて人気がある点心で、ここフアセンホン(和成豊)でもそのはずなのですが、どうにもいけません。 蒸しすぎだということに加えて、皮が厚くてビジュアル的にも良くないです。蒸し時間が一定していないから厚い皮でないと破れてしまうのかな。蒸し時間が長いからせっかくのプリプリのエビがグニャとしています。たまたまなのかもしれませんが、最近二回続けてそういう経験をしましたので、ちょっと残念です。 |
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一方でチャーシュー麺は美味しいです。このチャーシューは日本のチャーシューとは違いますが、香港のチャーシューには近い味です。本場の焼き方になっていると思います。そして、麺がおいしいですね。これは強力におすすめできるメニューです。 | |
フアセンホン(和成豊)でふかひれスープ |
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2010年ごろの記録です。この時は昼飯時に行きましたので、フカヒレスープの前に点心を食べることにしました。四人で行きましたから、点心をいくつかとって、それにチャーハン、焼きそばあたりを注文する腹積もりでした。 点心の注文はメニューからもできますが、もう出来上がっているものを持ってきてくれてその中から選ぶこともできます。もちろん出来立ての点心ですよ。この日も、お店が持ってきた点心の中から6種類選びました。エビ餃子(蝦餃)、カニシューマイ(これは最高に旨かった)、にら入り蒸し餃子など6種類の点心を食べましたけど、どれも美味しかったです。この時の点心には蒸し時間が長すぎるということはなかったです。 香港在住期間の長い私が保証します。これは本場の味でした。 |
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そして、出てきました。フカヒレスープです。 フカヒレスープも、ピンからキリまであって、これはキリ。私たちは貧乏人なので、一番安いものを頼みました。300バーツでしたでしょうか。鍋一つで4人が十分に食べられます。 |
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自分のお椀に入れたところです。 どうです?ウマソーでしょう?フカヒレも沢山入っていますよ。 香港で食っていたフカヒレに比べると、それは落ちますけど、まあ、4人で900円以下のフカヒレスープですから、文句を言うのはやめましょう。フカヒレをこんな値段で楽しめることに、まずは喜びを感じます。 まずまず満足です。 |
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今日の昼飯の仕上げは、炒飯と焼きそばです。 まずは、炒飯。バンコクの他の店でのカオ・パッ・クンに比較すると、やっぱり中華風ですね。でも、ナンプラーをかけて食べると、ちょっと中華風のカオ・パッ・クンになります。美味しいですよ、これ。 ところで、エビ入りチャーハンを食べてしまいましたが、この店では蟹入りが人気があるそうです。次回は蟹入りチャーハンに挑戦します。 |
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焼きそばは、鶏細肉入り焼きそばにしました。 これはもう中華料理です。中華料理としては、上々の焼きそばです。 点心といい、フカヒレといい、そして、この焼きそばといい、バンコクにいながらも久しぶりの本場の中国味、満足です。この店、合格です。 |
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ヤワラーの和盛豊に興味があるならこちらも必見 |
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この和盛豊(フアセンホン)は、セントラルワールドプラザ(伊勢丹やZENも入居しているショッピングセンター)のレストランフロアーにも支店を作りました。先日、私もこのセントラルワールドプラザの和盛豊(フアセンホン)に行ってきました。 |
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和盛豊(フアセンホン)は、セントラルワールドプラザ店でも同じようにフカヒレスープが楽しめます。この日は一人で行ったものですからフカヒレスープはあきらめて点心だけにしました。点心は売り子さんが回ってきますから、そのときに蒸篭の中を見せてもらって注文してください。おいしいですよ。 |
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ヤワラーでのおすすめレストランには、もう一つ、潮州料理の名店で陳再裕(タンジャイユー)というレストランがあります。バンコクの華人の半分以上が潮州人(潮州は広東省東北部に位置する都市です)ですから、バンコクでの中華料理の名店というと、どうしても潮州料理店が挙げられてしまうのです。 潮州料理は、広東料理の一派で素材の味を尊重した淡白な味付けが特徴で、麻婆豆腐や海老チリ、回鍋肉といった四川料理(素材が良くないので味付けを辛くして料理の完成度を高めています)とは対極の位置にある中華料理です。日本の中華料理屋さんは、どちらかというと四川料理系の料理を出す店が多いので、潮州料理を食べると「これが中華料理?」という反応をする日本人は少なくありません。潮州料理についてはこちらで詳しく紹介しているのでご覧ください。 |
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さて、この日注文したのは、まず、牡蠣のお好み焼きです。牡蠣のお好み焼きは潮州料理の定番で潮州蠣煎という料理名でよく知られています。(潮州蠣煎については中国深圳の潮州料理レストランのページに写真が掲載されています。) 私も当然この料理をイメージして注文したわけですが、出てきたのはお好み焼きというよりも玉子とじとでもいうべきもので、潮州蠣煎では決してありません。そうです、いわゆるタイ料理のオースワンなのです。このように、タイに入ってきた潮州料理は、もともとのタイ料理の調理法や味付けとミックスされて、独自の発展をしていったのだと思います。 このオースワン、ご覧の通り、小粒ですが新鮮な牡蠣がふんだんに使われていて、味付けも良く旨いです。食べたかったお好み焼きではなかったのですが、大満足です。 |
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そして、蟹チャーハンです。蟹炒飯も海の素材をよく使う潮州料理の定番の一つです。でも、唐辛子入りナムプラーを思いっきりかけてしまったので、潮州料理 玉子が炒飯に絡めてあるところが、かろうじて中華料理の名残を残しています。これがまた旨いのです。陳再裕(タンジャイユー)にも勿論フカヒレスープがあって、人気が高いようなのですが、フカヒレだけが中華料理ではありません。家庭料理の中にも、タイ化した中華料理の良さが発見できると私は思うのです。 |
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