チェンマイ料理のお洒落なレストラン、ターナムはおすすめ

チェンマイ、ビン川沿いのレストラン、ターナム－アジアグルメ図鑑

チェンマイの高級レストラン、ターナムの環境

　聞くところによると、チェンマイにはお洒落なレストランが沢山あるそうです。私は一人旅行が多く、そうしたお洒落なレストランには縁が比較的遠いのですが、今回のチェンマイの旅では、ピン川沿いの高級レストラン、ターナムへ行く機会を得ました。チェンマイ市街からですと、トゥクトゥクに乗っても１０分以上かかる場所に位置しています。でも、トゥクトゥクの運転手に「ピン川沿いのターナム」といったら、「あの遠いところか？」と聞いてきましたから、有名な店なのでしょう。
　上の写真はターナムの玄関です。お洒落なタイ風の建物ですね。

　レストラン、ターナムはピン川沿いに広がっていて、明るい時間に行くとこのような伸び伸びした環境の中で食事ができます。川沿いの席は１０数テーブルあります。上の写真はピン川の北方向に広がるテーブル席エリアです。
　私が行ったのは夕方５時を少し回ったくらいです。まだ昼の日差しが少し残っていて暑いくらいです。もう少し遅い時間のほうが良かったですね。

　このレストランでは、川沿い以外のテーブル席としては、川と建物の間のガーデン席として５０人くらい入れるスペースがあり、建物の１階と２階にもそれぞれテーブル席がありますから、かなりの収容人員です。ガーデン席にも良い席はありますが、少人数でしたらやはり川沿いのテーブルを予め予約しておくと良いと思います。

　ピン川の南方向にもテーブル席が広がっています。対岸に白い仏塔が見えます。白い仏塔を見ながら食事をするのも、チェンマイらしくていいですね。

　ということで、まだ誰もお客さんがいないなか席は選び放題でしたので、白い仏塔の見えるテーブル席に着くことにしました。川の流れは穏やかで、車の音もほとんど聞こえることのない抜群の環境の中で夕食です。

　ビールなど飲まずに、中国茶をボトルで注文しました。最高の環境の中で、ゆったりとした心で料理を待ちます。

ターナムの料理

　まず、出てきたのはラープ・ムーです。「チェンマイ満腹食堂」―ウソなしレスランガイドの中でも紹介されているターナムの自慢料理の一つです。ラープムーは、タイ東北部イサーンの定番料理の一つで、スパイシーなサラダです。日本語で言うと、豚挽き肉のスパイシーサラダとでも訳すのでしょうが、そんな簡単な単純な料理ではありません。かなりスパイシーなので、口の中の辛さを中和させるために、生野菜が添えられています。
　予断ですが、辛さ対策について一言。日本人には辛い料理を食べると水を飲む人が多いのですが、そのやり方では辛さが口の中に広がるだけで中和されません。口の中の辛さを抑えるためには生野菜を食べるのが効果的です。ですから、スパイシーなタイ料理に生野菜が添えられたり、別皿に用意されたりしているのはそのためなのです。

　さて、ターナムのラープムーです。これはかなり旨いです。私も本当に何十回と食べているラープムーですが、こんなおいしいのはターナムだけですね。様々なハーブで複雑に味付けられていて、これまで食べてきたラープムーの味付けが子供だましの単純なものに思えてきてしまいます。しかも後から強烈な辛さが来ます。これは毎日でも食いたくなる味です。
　これは素晴らしい！　合格です。

　二品目はチェンマイソーセージ、ネームです。チェンマイソーセージというと、市場でぐるぐる巻きにされているソーセージをどうしても思い浮かべてしまいます。この高級レストランだとどんな味になるのか、それに興味があったわけです。
　テーブルに出されたチェンマイソーセージの皿を見て、びっくりです。なんと上品に美しく並べられているのでしょう。そして食べてみると、次第に辛さがジワーッと効いてきます。中央のピーナツやジンジャーとともに食べると食べやすいですね。

　ネームが辛いのはソーセージの中のこの青唐辛子です。まだ日が出ていて暑いせいか、青唐辛子の辛さで体が燃えてきたのか、帰る頃には汗が止まらなくなりました。これは旨いです。

　
　続いて、レモングラスのサラダ（ヤム・タクライ）です。これまた、お洒落に盛り付けられています。レモングラスの外側の皮をむいて、中の柔らかい部分をみじん切りし、ジンジャー、ピーナッツやねぎなどと一緒にあえてあります。

　アップにすると、このサラダにはいろいろな素材が使われていることが分かると思います。体にも良さそうですし、これが食べてみると結構おいしいのです。熱い中国茶を飲みながらレモングラスのサラダなどを食べていると、体が浄化されるような気がしてきます。

　メニューの中でチキン入りチェンマイカレーとして紹介されていたケーン(タイのカレー)です。これはカレーというよりもスープです。スープとして飲みます。と言っても結構辛いんですね、これが。
　さすがにこの料理を持ってきたウェイトレスが、こんなに辛いものばかり食べていて大丈夫ですか、などと心配してくれました。確かに今日はスパイジー名料理ばかり注文していましたね。ただ辛い物好きな私としては「マイベンライ(no problem)」なのです。

　チキンをスプーンですくってみました。沢山入っていますよ。唐辛子が肉についているのが分かりますね。これもかなり辛いのです。
　このケーンというカレー・スープは日本のスープカレーの原型みたいなものですから、白いご飯をスープカレー風に食べたくなってしまいます。この高級レストラン、ターナムでなければ、白いご飯をもらってスープカレー風に食べていたと思います。そんなスープカレー風の食べ方が似合いそうな辛さとうまみを持ったケーンなのです。