クリスタルジェイドは人気の中華料理レストラン｜アジアグルメ図鑑（バンコク）

クリスタルジェイドは人気の中華レストラン－アジアグルメ図鑑

　バンコクには美味しい中華レストランがたくさんあると私は思っています。特に、バンコクのチャイナタウン、ヤワラート(タイ語では「ヤワラー」という発音になります。）に行けば、それこそ美味しいレストランが軒を連ねているわけです。
　ところが、バンコク在住の日本人が作成しているブログなどを見ますと、「それらのレストランよりも美味しい中華料理が食べられる」「ラーメンがバンコクで一番おいしい店」「小籠包がおいしい店」などと絶賛されているのが、このページで紹介するクリスタル・ジェイドというレストランです。店名を正しく翻訳すれば、「クリスタルジェイド　ラーメン・小籠包」というレストランです。
　このクリスタルジェイドはエラワン詞の隣にあるエラワン・バンコクの地下一階に入っています。期待いっぱいの気持ちでクリスタルジェイドに行ってみました。

　クリスタルジェイドはシンガポールに本社を置くチェーン店で、日本や中国を含め、アジア各地に店舗を構えています。それだけにメニューやオーダーシートなどもわかりやすく洗練されています。オーダーシートを渡して２０分くらい待ったでしょうか、まず、ユバ巻が出てきました。
　カラッと揚がっているユバ巻で、皮の艶もいいのですが、一口サイズのずいぶんと小さいユバ巻です。小さいユバ巻ですから、当然ながら中に入っている具も少なくなります。私のようにユバ巻が好きな人間でさえ、ユバばかり食べさせられるユバ巻だなあなんて印象です。
　味は決しておいしくないとは言わないものの、美味しいなとも言えません。因みに、醤油はつけない方がまだおいしく食べられました。

　次に店名にもなっている小籠包です。これも若干小ぶりの小籠包です。でも、ユバ巻のようにミニサイズではなく、逆にこのくらいの大きさの方がスープをこぼさず食べられるので食べやすいと私は思います。
　見た目も上海っぽい小籠包で、美味しいスープがたっぷりと入っています。これは、素直に美味しいと思います。

　続いて揚州焼売です。もち米入りの焼売なのですが、そもそもこれを揚州焼売などと名付けることが変ですね。揚州は点心では有数の歴史を持つ街で富春茶社の点心を見るまでもなく、もち米入りの焼売に特徴があるわけではありません。
　それはさておき、もち米が一部硬くてこれはダメです。品質の問題ですね。エラワンバンコクに入居しているレストランとしては、ちょっとレベルが低いのではないでしょうか。本来はもち米の味が口の中に広がっていくイメージでないといけないと思うのです。

　そして、このクリスタルジェイドのもう一つの人気メニューであるワンタンメンです。まず第一に麺の量が多いですね。普通の人であれば、このラーメンだけでお腹いっぱいになるでしょうし、大食漢なら小籠包をプラスすれば、もうそれでお腹いっぱいになるでしょう。この量が多いということは、良い点でもありますが、そうとばかりは言えません。
　第二に、ワンタンの肉が多すぎますね。ワンタンというのはもちろん中に入っているひき肉も美味しいのですが、ワンタンの皮の美味しさが勝負なのです。そういう点からみると、ワンタンの肉の量で勝負しているようなワンタンで、これはちょっと下品です。
　第三に、スープがあっさりしすぎています。私の場合はコショーでかなり味付けしないといけませんでした。
　このラーメン、揚州の富春茶社で食べた?麺（煮込みそば）に似ていますね。?麺はスープ代わりに少し食べるラーメンなのですが、それが大量ですと飽きてしまう味なのです。そもそも、このワンタンメンは何人かでシェアして食べるべきものなのかもしれません。
　ちなみに、揚州で食べたエビワンタンメンはもっとおいしかったですよ。つまり、ワンタン麺単体として食べる場合とスープ代わりに食べる麺とでは、麺やスープの作り方は違うのです。

　もうお腹一杯なのですが、せっかくの人気店に来たので、デザートも注文しました。定番のマンゴープリンです。味は平凡です。美味しくのですが、見た目に華やかさがないですね。もう少し工夫が欲しいなという感じです。

　以上、少し辛口になってしまいました。おいしくないレストランだとは決して言いませんが、せっかくバンコクに来た旅行者が食べる中華料理ではないと思います。日本でもこの店はチェーン展開していますし、バンコクには和盛豊(フアセンホン)や陳再裕（タンジャイユー）といった中華レストランもあるし、ソンブーンとかクアンシーフードなどのシーフードレストランも、ベースは中華料理です。そういったレストランの方が、タイ旅行の思い出になるのではないかと思うのです。逆にバンコク在住者から見れば、タイにある中華料理レストランというのはベースは中華料理なのにタイ化してしまっているので、純粋な中華料理に近いものが食べたいとなれば、このクリスタルジェイドくらいしか思い浮かばないということではないかと思うのです。

　クリスタルジェイドが入っているエラワンバンコクの隣には、エラワン祠があります。朝から晩までいつも人だかりができていて、祈りを捧げる人で賑わっているこの祠はヒンズー教の祠です。再開発が進むバンコクのなかにあって、このエラワン祠は以前と変わらない場所にずっと設置されています。

　エラワンバンコクとかセントラルワールドプラザとかに来た際には、ぜひこのエラワン詞も訪問してみてください。

管理人おすすめの本

歩くバンコク 2017-2018

　私が愛用しているバンコクのガイドブックはこれ、「歩くバンコク」です。新しいビルが次々に建設されているバンコクの街歩きをするには、最新の地図代わりになるガイドブックが欲しいものです。
　地下鉄やＢＴＳ（スカイトレイン）が開通したり延長されたりした結果、バンコクでの私の歩き方は、地下鉄やＢＴＳの駅を中心に考えるようになってきました。この「歩くバンコク」では、主要駅を中心に駅周辺のショッピングやグルメの店を紹介していますので、その点が使いやすいのです。駅ごとに出ている詳細な地図は、私のバンコク歩きに欠かせません。薄くて軽いことも、街歩きの地図としての位置づけからすれば、嬉しいことです。
　さらに言えば、私が買っているのはKindle版です。ご承知のようにKindle版はKindle端末に加え、iPadやAndroid端末でも利用できます。私はiPadにダウンロードしていますから、旅行先にタブレットを持っていけば、ネット環境がない場所でもいつでも自由に情報にアクセスできるのです。これはバンコクの街歩きに欠かせません。

　

アジアグルメ図鑑（バンコク特集）