順徳公漁村で順徳風飲茶 |
順徳公漁村は佐敦にある順徳料理レストラン |
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| 順徳料理(順徳菜)という名前を聞いたことがあるでしょうか。知っている方はかなりの中華料理通です。順徳料理は広東料理の一つで、もともと広東料理の源流の一つだと言われています。 順徳は広州市のすぐ南に位置していて、珠江三角州の中の古い街の一つです。河川が多いことから魚の養殖が盛んな一方で、酪農が盛んで牛が多くいるようです。そんな土地柄もあって独自の食文化が生まれたのですが、広州に近いのでその料理や味付けが広東料理に呑み込まれてしまったという風に考えると分かりやすいです。 |
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| そんな順徳料理を楽しめるレストランは香港にはいくつかあって、最も有名な鳳城酒家は香港内にいくつかの店舗があります。このページで紹介する順徳公漁村ももちろん順徳料理店で、写真の通り、地元の方には大変人気のあるレストランです。地元で人気のあるレストランというのは、安くて美味しい店です。 |
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| ひょんなことから順徳公漁村の存在を知った私は、一人でまず早茶(朝の飲茶)に来てみました。何故ならば本場で食べた順徳の飲茶は大変レベルが高いし、香港鳳城酒家の飲茶も伝統的な素晴らしい飲茶だからです。 テーブルに着くとテーブルの上にメニューがあります。これで点心を注文する仕組みです。 |
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| 朝の早茶の時間帯は、この二枚のメニューです。朝は5時半から営業していて、11時15分までは割引料金で点心を注文できます。因みにその時間を過ぎるとメニューも若干変わります。 |
順徳らしい点心を食べよう |
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| 冒頭に書いたとおり、順徳料理というのは広東料理に飲み込まれていますので、順徳の点心というのは香港や広州の広東料理店では、結構一般的にメニューに入っていたりします。が、やはり本場の味を確かめたいという人のために、順徳点心をいくつか紹介しましょう。 まず、蟹仔百花釀魚肚(魚の浮袋のエビのすり身と蟹子乗せ)です。この点心は日本人には殆どなじみがないかもしれませんが、香港では人気の点心の一つです。蟹仔は蟹子、百花釀はエビのすり身、魚肚は魚の浮袋のことで、味についてはその豪華さを想像してみてください。 |
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| 続いて、魚肚(魚の浮袋)を使った点心で棉花鶏です。魚の浮袋をシイタケと鶏肉と一緒に蒸した料理です。魚の浮袋自体には味はないのですが、シイタケと鶏肉を蒸して出てくる味が浮袋によく染み込んで、大変美味しくなるのです。日本では魚の浮袋はあまり食べませんが、こうして蟹仔百花釀魚肚や棉花鶏を食べると、どうして日本ではこんなに美味しい素材を生かさないのだろうと不思議になります。 |
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| さて、順徳らしい点心と言えば、綾魚球があります。中華点心では、牛肉球やエビ球などすり身をボール状にした料理がいくつもありますが、綾魚球もその中の一つで、川魚のすり身ボールで順徳で生まれたもののようです。 もちろん私は順徳でも食べてきましたが、順徳で食べた味とほぼ変わらない感じがします。美味しい綾魚球は臭みがないです。もちろん、ここ順徳公漁村の綾魚球は臭みなく美味しく食べることができます。 ただ、この日の綾魚球は胡椒がかかりすぎですね。この胡椒は点心師がかけたのではなく運んできたお姉さんが私たちのテーブルでかけすぎたものです。いつもはこんなに胡椒をかけません。 |
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| 順徳生まれの点心ということでは、陳村粉も忘れてはいけません。陳村粉は上の写真の下に見えるうどんのようなもので、広東省ではよく食べられているものです。陳村粉は順徳の陳村で生まれた米から作られた麺です。順徳に来たからには本場の陳村粉を食べないわけにはいきません。 同じようなものに河粉というのがありますが、これは広州近辺で作られ始めたものです。どちらも日本で言うときしめんみたいな形状をしています。陳村粉は香港でもいくつかのレストランで食べられますが、マイナーな存在です。ましてや日本ではあまり知られていない麺ですね。 麺は薄くてなめらかです。ニンニクをちょっと聞かせて食べると美味しいです。 |
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| 虎皮青椒酿肉(青唐辛子の肉詰め)です。この調理法はもともとは四川だと思うのですが、何故か多くの順徳料理店でメニューに載せています。ただ、唐辛子の質の差だと思いますが、四川や湖南で食べたものに比較して、香港や広東省で食べた唐辛子の肉詰めは辛さがマイルドです。 それでも、これを一緒に食べた日本からの観光客は口を揃えて辛いと叫んでいました。私の味覚が壊れているだけかもしれません。 |
順徳公漁村の点心はバラエティに富む |
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| 蝦餃(ハーガウ)です。この店の主たるお客さんは香港人です。香港人に最も人気がある点心は 蝦餃(ハーガウ)ですから、香港人が集まる店では蝦餃(ハーガウ)が美味しくない店はありません。 どういう店の蝦餃(ハーガウ)が美味しくないかというと、香港人に言わせると、外国人観光客向けの店です。餃子の中に新鮮なエビを入れておけば満足するだろうくらいのつもりで作っている可能性があるからだそうです。この店は香港人しか来ない店だから安心です。 |
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| 順徳公漁村の点心は、先ほどメニューを見てもらったように種類が豊富です。そして、どれも水準が高いです。そして価格はお手頃です。そんなわけで香港人の強い支持を集めているのだろうと思います。 写真は陳皮牛肉球です。香港では大変一般的で庶民的な点心です。これも写真を見てもらうとわかりますが、すごく美味しそうではありませんか。酢をかけて食べるのは他の店と同じです。 |
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| こちらは日本人の大好きな春巻きです。エビが入ったエビ春巻きです。揚げ具合が絶妙ですね、色が良いですよね、そして、中を見ると、エビの姿が見えます。食べた感触はサクサクしていてさっぱりした味です。 こういう揚げた点心はできるだけ早く食べてしまうのがコツですね。時間がたって冷めてしまうと美味しさも半減してしまいますから、気を付けましょう。 |
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| 四宝滑鶏扎(鶏肉入り四つの食材包み)。「扎」という字は包むという意味です。湯葉で四つの食材を包んでいますが、包む食材は店によって異なります。必ず入るのが魚肚(魚の浮袋)ですね。蒸している間に他の素材の味が良くしみ込みますから、この点心には欠かせないのです。 |
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| 四宝滑鶏扎(鶏肉入り四つの食材包み)を広げてみましょう。右から鶏肉、魚の浮袋、中華ハム、里芋です。 四宝滑鶏扎はこのように茶碗で湯葉の包みを解いて食べるようにします。間違っても湯葉で包んだまま大きな口を開けて食べないようにしてください。もともとの食材の味を調理過程で染みこませているのですから、四つの食材の味を口の中でミックスさせるのではなく、一つずつ味わっていく食べ方が良いと思うのです。 香港や中国には食べ方の作法などありませんからどのように食べても良いのですが、食べづらいと美味しくないので、あえてお話ししました。 |
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| 鶏足の豆豉蒸し(豆豉蒸鶏爪)。日本ではだしをとること以外には殆ど使われない鶏の足も、中国では人気の食材です。豆豉(トウチ)とニンニク、生姜、紹興酒、醤油、砂糖等々で味付けしたうえで蒸したものです。 私個人としては辛い味付けの麻辣鶏爪の方が好みですが、残念ながら香港ではあまり見かけません。 |
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| 陳村粉が美味しかったから、腸粉を食べてみました。チャーシュー腸粉です。腸粉の皮が薄くて香りが良いです。具のチャーシューもいっぱい入っていて、上々の出来です。 |
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| そこで、今度は春風得意腸に挑戦です。腸粉の中にエビなどを入れた揚げ物が包まっています。腸粉の柔らかさは写真からもわかるでしょうか。美味しいです。 春風得意腸は香港では多くの店のメニューに入っていると思います。一般の腸粉とは少し異なる味わいですので、ぜひ一度お試しください。 |
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| こちらの写真を見ると、春風得意腸の構造も、それから順徳公漁村の腸粉の柔らかさや滑らかさも伝わってくるでしょう。美味しいですよ。 |
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| 流沙包(カスタードクリーム饅頭)です。例によって中には液状のカスタードクリームが入っています。子供には間違いなく大受けするメニューですが、大人の私が食べても美味しいなと感じて、私はもう30年以上とりこになっている点心です。 流沙包は美味しい店で食べれば満足できますが、クリームが固まっているような 流沙包も時々見かけます。どこで食べても必ず美味しいというわけではないのです。 |
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| 雷沙糯米糍(きな粉団子)です。これは香港にありそうでいてあまり見かけない点心なので、注文してみました。日本のきな粉餅みたなもので、なかなか美味しいです。きっと日本人好みの味です。何人かで来た時にデザートとして食べると良いでしょう。 |
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