蛇口市場で素材を買って海鮮料理 |
深圳蛇口市場への行き方 |
香港で海鮮料理を食べようとすると、まず名前が出るのが鯉魚門(レイユーモン)、西貢(サイクン)や南Y島(ラマ島)といったところです。日本に比べたら安く美味しい海鮮料理を食べられるのは間違いないですが、これらの地域もずいぶんと価格が上昇してきましたし、円安で日本円の価値が下がっているので、ことによってはかなり高く感じるかもしれません。 このページで紹介する深圳蛇口(シェコウ)は、それらの香港内の海鮮料理に比べてもはるかに安く海鮮料理を食べられるエリアです。最初に言ってしまうと、このページで食べた海鮮料理は2017年12月に3人で食べたものですが、ワイン代を除いて一人2,500円です。ニはいの上海蟹も入っての価格です。そして、お酒は持ち込み料無料です。ワインなどを香港で買って持ち込めば良いのです。 |
この価格の種明かしは、市場でシーフード素材を買ってレストランに持ち込むことにあります。だからこそ、新鮮なシーフードを廉価に食べることが可能になるのです。蛇口市場は夕方7時過ぎまで開いていますが、お目当てのシーフードが売り切れてしまっては元も子もないですから、夕方5時か5時半ごろまでには着いておいた方が無難です。 行き方はこの後説明しますが、そうすると、九龍界隈からなら午後3時くらいまでに出発して深圳・蛇口を目指したら良いと思います。香港から深圳への行き方はいろいろありますが、ここ蛇口市場に行くのであれば、深圳湾のイミグレーション(深圳湾口岸)を通ると良いと思います。 |
蛇口市場は深圳地下鉄2号線の東角頭駅と水湾駅の間に位置していて、南水歩行街の近くです。香港から行くとMTR西鉄線に乗って天水圍(テンスイワイ)に行き、そこからバスで深圳湾に行き、深圳湾のイミグレーション(深圳湾口岸)を徒歩で通過して中国大陸に入り、深圳湾からタクシーで10分くらい(20元以下)の場所にあります。深圳湾口岸へは元朗や屯門からもバスが出ていますので、香港から行く場合はとにかく深圳湾を目指し、深圳湾の中国側からタクシーに乗ると覚えておけば良いのです。 上の地図でマークがついている場所が、蛇口市場です。イミグレーションの込み具合にもよりますが、普通は九龍からほぼ2時間程度の所要時間です。なお、香港に戻る場合、深圳湾口岸は12時まで開いていますが、香港での公共交通の方がなくなってしまいますので、10時半くらいまでには深圳湾に到着するくらいの余裕を持ったスケジュールにしておいた方が安全です。 |
深圳は中国です。中国国境を通過し、香港だけでなく成長著しい深圳の街も見て、安くて美味しい海鮮料理を楽しむという欲張りなプランになります。上の写真は深圳湾口岸です。このイミグレーションが香港と深圳の境目です。 なお、深圳では通貨は人民元になります。人民元は香港内でも機械によってはATMで引き出せるようになっています。日本のクレジットカードやデビッドカードを使って一定の金額を予め人民元で持っておいた方が良いでしょう。深圳市内の市場やタクシー、バスでは香港ドルは使用できません。市場周辺のレストランや商店では時々香港ドルでも受け取ってくれる場合があります。但し、人民元の方が香港ドルより高いので、一定の換算レートを乗じた金額を請求されますので承知しておいてください。 |
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蛇口市場で海鮮料理の素材を買う |
蛇口市場へは深圳湾からタクシーで行くことになります。タクシー乗り場は深圳湾のイミグレーションを出てから公共交通乗場方面に歩いていけばすぐに分かります。タクシーに乗ったら蛇口市場と書いた紙を渡せば連れて行ってくれるはずです。 では、蛇口市場の中を紹介していきましょう。 |
蛇口市場の中は写真の通りかなり広く、沢山の店が入っています。最初にぐるっと回って新鮮な魚や魚介類を扱っている店を探しましょう。どこで買っても価格は安いです。値切ることもできるのでしょうけれども、私はいつも中国人と一緒に行きますが、彼らも値切りません。値切るほどの価格にならないからです。 この市場は深圳の人々が家で食べる素材を買いに行く普通のマーケットです。小売店が集まっている市場です。 |
上の写真のように価格を表示している店もあります。 驚くような低価格です。一応安全のため、私は生では食べないようにしています。必ず火を入れて調理してもらうようにしています。 |
上の写真のように一軒で魚からエビ、カニ、貝など様々な商魂を取り揃えている店もありますが、こういう店は数少なくて、むしろ魚だけとかエビだけとか、そうした単品を取り扱う店の方が多いです。最初にぐるりと回った方が良い理由は、何が買えるかを見て回る必要があるからです。そして、材料を見たうえで、当日の人数も考えて、買う商品を決めるのです。 |
エビとかシャコ、ホタテなどは、香港・深圳のシーフード料理では必須ですね。これらは生きの良い素材を扱っている店に目星をつけながら歩いて回るのです。 |
買い方は、個数売りのものと量り売りのものとがあります。上の写真のようにエビなどは量り売りです。量り売りの場合は一斤いくらという価格になります。一斤は500gです。最小単位は半斤、すなわち250gです。この日は3人でしたのでエビは半斤にしました。 個数売りの場合は一個から売ってはくれますが、後でレストランで調理してもらう時は 一斤まで同じ値段ですから、貝やシャコなどは一人二個ずつくらい買っても良いのではないでしょうか。 |
カキなんかも売っています。香港のカキはもともと流浮山のカキが有名ですが、流浮山という場所は、深圳湾に来る時に渡る深圳湾大橋の香港側の地名で、深圳湾大橋から下を見るとカキの養殖地が見えます。ここで養殖されたカキが売られているのです。新鮮ですよ。でも、私は生でで食べずに卵焼き(蠣煎)にしてもらいます。 このように、素材ごとに食べたい料理の中国語名を書いておくとレストランでの注文時に困りません。もちろん写真を見せても大丈夫です。このサイトの広東料理や潮州料理、海鮮料理などのページを見れば中国語名でメニューが書いてありますので参考にしてください。 |
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素材を買っていよいよレストランへ |
市場で素材を買ってレストランに持ち込みます。因みにこの日買ったのは、①エビ半斤②シャコ6個③アワビ6個④ホタテ6個⑤上海蟹(オスメス一つずつ)です。人数が三人なので魚は買いませんでした。魚のおすすめは石班魚(ガルーパ)というもので、この中にもたくさんの種類があります。ガルーパについては広州・黄沙水産交易市場のレストランのページで詳しく紹介していますので参考にしてください。4人以上ならガルーパはおすすめです。 この日のレストランは徳記焼臘店です。焼臘というのはローストのことですから、ローストご飯屋です。ローストご飯屋でシーフードを調理してもらうなんて日本人には違和感があるでしょうけど、美味しいのです。そして、安いのです。しかも蛇口市場から歩いて1分もかからない場所(蛇口市場から南水路に向かってすぐ。南水路に面しています。)にあるのです。 |
蛇口市場の近くには沢山のレストランがあります。そうしたレストランの入り口に上の写真のような「海鮮加工」とか「来料加工」とかの文字が見えれば、そこは市場で買った素材を加工してくれるレストランです。 |
こうした店の加工料金は店によって異なりますが、今回の徳記を例にとると、料理の内容次第で単価が決まり、それが一斤単位に決められています。また、ホタテと春雨のニンニク蒸しのように、ホタテは持ち込んだけれども春雨は店の材料を使う場合には+いくらというように細かく決められています。ただ、こんなのいちいちチェックしていられませんから、言われた値段で支払っています。 他のレストランも、この蛇口市場界隈では同じような価格設定だと思います。因みにこのページで紹介している料理に支払った値段は、市場で約100元、レストランで約200元です。レストランではビール代が2本入っています。ワインの持ち込み料は無料です。 |
それではこの日食べた料理の紹介に入ります。まず白灼蝦(茹でエビ)です。白灼というのは蒸すだけの単純な料理です。上の価格表でも分かるように最も安い調理法です。でも、不思議なことに日本ではなかなか食べられない料理なんですね。簡単に作れるし美味しいのに日本では殆ど食べられないは、きっと良い素材がないからではないでしょうか。 この日食べたエビは少し前まで市場で飛び跳ねていたエビですからとても新鮮で、こういう新鮮なエビだからこそ単純に調理すると素材の良さが分かるのです。白灼蝦(茹でエビ)にするエビは小さいエビが適しています。大きなエビでも良いのですが、香港人も深圳人もそして私も小さいエビを好みます。大きいいエビはむしろ別の料理にするのです。 半斤しか買っていませんから3人で食べるとちょっと少ないかなという量です。4人だったら1斤にすべきでしょうね。白灼蝦(茹でエビ)の食べ方についてはこのサイトのこれが潮州料理ですのページに丁寧に書いておきました。上手に皮をむくコツを乗せてありますので参考にしてください。 |
貝はいつものホタテ貝ではなくて平貝にしました。平貝と春雨のニンニク蒸し(蒜茸粉絲蒸江珧)です。普通はホタテ貝でこの料理を食べるので、ホタテと春雨のニンニク蒸し(蒜茸粉絲蒸扇貝)と言います。どちらも美味しいです。最近はホタテをよく食べていたので、この日はたまには平貝を食べようとしただけです。平貝の方が実が大きいから、平貝も悪くないです。 |
この料理は、日本人にはよく合う料理で、よほどニンニクが嫌いだという人以外には私は必ずおすすめしています。 日本ではこんなにニンニクたっぷりに食べてしまうと、帰りの電車や翌日の口臭なども気になりますが、香港や深圳でなら大丈夫です。 日本で食べると結構高い料金を取られますし、そもそもこういう広東料理の海鮮料理を食べようとすると、よほどの店に行かないとメニューには入っていません。香港に来たなら必ず注文したい海鮮料理の一つです。二つも食べれば、美味しいしリッチな気分にもなれるしで、大満足の料理です。 |
続いて鮑(アワビ)です。中国のアワビは、干したアワビは高いのですが、生のアワビは大変安いのです。大連鮑と言って北の方の特産です。市場では1個100円程度から売っています。こんなに安いのですから一人で二つくらい食べてしまいます。日本では考えられないほどの贅沢です。 |
この日の調理法は蒸して醤油で味付けるだけというシンプルな調理法です。他にはステーキにしたりチーズ焼きにしたりという調理法もよく見かけます。コリコリしていて香りも豊かで美味しくいただけました。 |
野菜料理も一つか二つくらい入れたいところです。おすすめは通菜です。いわゆる空心菜です。これはメニューから選びます。調理法はいろいろありますが、私はニンニク炒めが好きです。ところが、この大好きな通菜がこの日は売り切れていたので、代わりにジャガイモの葉(馬薯叶)のニンニク炒めにしました。ニンニクが上の写真でも見えます。 通菜にしても馬薯葉にしても、海鮮料理と一緒に食べる時は私はニンニク炒めにするのが好きです。他の料理との相性が良いのです。美味しかったですよ。 |
シャコは塩コショウ揚げ(椒盐濑尿虾)にしました。香港ではこれが最も一般的な調理法です。シャコはもう少し大きい方が美味しいのですが、私たちが市場に行った時間では大きいシャコが見つからず、これが探した中では最も大きいものでした。私たちが市場に行ったのは夕方6時半。もう少し早い時間に行かないと大きいシャコが売り切れてしまうのかもしれません。 |
それでも深圳で美味しいシャコです。プリプリした食感が何とも言えません。でも、個人的にはもう少しニンニクを聞かせた方がもっと美味しいかなという印象です。 ところで、中国ではシャコを濑尿虾と言います。中国でのシャコの呼び方の一つに虾菇というのもあります。このシャグという発音が日 |
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12月でも上海蟹はあります |
市場を歩いているときに上海蟹も見つけました。上海蟹の旬は9月から11月くらいまでですが、この時期でも上海蟹はあるのです。上海蟹は蘇州の陽澄湖産が最上級と言われていますが、これは無錫の太湖産。太湖は陽澄湖に近いですからまあまあです。上海蟹の食べ方などは陽澄湖のページに記載していますので参考にしてください。 |
上海蟹は単に蒸すだけの簡単な料理ですから、今回のような焼臘店でも簡単に作ることができます。旬ではないですからちょっと食べれば良いかなということでオスとメスをそれぞれ一杯ずつ買いました。上海蟹の場合は味噌や卵の味を楽しむカニですので、中国人は足をほじくったりしません。したがって、カニの殻を割る道具などは出ませんので承知しておいてください。 |
【チャイナユニコム香港】
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私は、香港や深圳、広州には仕事や旅行でたびたび行くことがあります。 そんな時に私が使っているのがこのSIMカードです。私のように日本で買ったiPhoneをSIMロック解除していれば、SIMカードを入れ替えるだけで日本の携帯でWEBやSNSにアクセスできるようになります。 毎回の出張や旅行ごとに買い替えても日本の海外パケットし放題などに比べてはるかに安く済みます。頻繁に行く人にはチャージして使い続けるという方法もあります。SIMカードの入れ替えは簡単ですし、チャージの方法などは同梱されている日本語説明書に丁寧に書いてあります。 中国聯通香港(チャイナユニコム香港)のSIMカードですから、中国にいるときもフェイスブック、TwitterやYahoo!、Googleにアクセスできることも、このSIMカードの長所です。中国への出張者・旅行者必携のSIMカードです。なお、電話は使えませんのでご注意ください。 なお、このようにSIMカードを入れ替える際には粘着式SIMカードケースを買うなど、SIMカードをなくさない防止策も忘れないようにしましょう。 |
深圳の美味しい焼臘屋 |
今回、来料加工に利用した徳記焼臘店は、私が知る限り、深圳で最も美味しいローストご飯を食べさせてくれるロースト店です。香港並みのロースト店を探して深圳で何十軒もロースト店を食べ歩いたものでした。それでも本当に美味しいロースト店が見つからず、深圳には美味しいロースト店はないのかと、半ば諦めかけていた時に、ふと見つけたのがこの徳記焼臘店だったのです。 自慢料理は何と言っても上の写真のガチョウのロースト、焼鵝です。パリパリに焼けた皮を口に入れれば、肉汁がジューっと口の中に広がります。この味が他の深圳の店では味わえないのです。 |
この日は鳩のローストも注文しました。鳩は日本では滅多に食べませんが、中国や香港では食用に育てられ、一般的によく食べられています。ふっくらした食感は鶏肉よりずっと美味しいですし、特に焼き立てですと美味しさが引き立ちます。 この日日本から来ていた人も初めて鳩を食べたのですが、その美味しさに大満足でした。 |
蛇口市場で材料を買い、徳記焼臘店で来料加工してもらったときは、せっかくですからロースト料理もぜひ注文してみましょう。ただ、ロースト料理は油っこいですからすべての海鮮料理を食べ終わった頃に注文して、海鮮や野菜料理の後に食べるようにした方が、海鮮料理を美味しく食べられると思います。例えばご飯も食べるのであれば、海鮮料理を食べ終わるころにロースト料理とともに注文し、ガチョウや鳩のロースト、チャーシューなどをおかずにご飯を食べると良いと思います。 |
お手軽に楽しめる蛇口市場の海鮮料理、香港のリピーターの方にぜひおすすめしたいコースです。深圳には観光資源は少ないですが、グルメに関しては美味しいレストランや食堂はたくさんあります。ぜひ、深圳にも足を延ばしてみましょう。 なお、徳記焼臘店のローストご飯についてはこちらで詳しく紹介しています。参考にしてください。 |
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