深圳でも太興で美味しい焼味(ロースト) |
太興は香港の茶餐庁チェーン |
香港によく行く人の中には、焼臘店(焼味店ともいう。ローストの店のこと。)のとりこになってしまう人がいます。かくいう私もその中の一人で、香港に3年間住んでいる間に焼味が大好きになってしまいました。ですから今でも香港に旅行や出張で行くと一度は焼臘店に行ってローストを食べないと気がすまなくなっています。 深圳は香港と地続きの街ですから美味しい焼臘店があっても良さそうなものですが、私はなかなかそうした美味しい焼臘に深圳では巡り合えていません。そんな時に見つけたのが、香港を本拠とする茶餐庁チェーン太興(タイヒン)の支店です。太興と言えば香港を代表する焼臘茶餐庁です。ここなら美味しい焼味(ロースト)を食べられるかもしれません。調べてみたら深圳に5店舗もあります。上の写真は地下鉄車公廟駅近くの支店です。 |
上の写真は、以前香港で食べた焼味三種盛り合わせです。太興の三種盛り合わせは鶏のロースト、ガチョウのロースト、豚バラ肉のロースト、チャーシューと蒸し鶏の五つから三種類を選ぶことができます。私はチャーシュー、ガチョウのローストと蒸し鶏を選びました。 上の写真で、前面はチャーシューですね。ここのチャーシューは焼き具合もいいし、ジューシーで美味しいです。太興の看板を見た時に、この三種盛合せが私の頭の中央に鎮座してしまったのです。 早速店内に入ります。夕方8時過ぎだったのですが、ほぼ満席の状態です。でも、二人席が多くて、二人席がいくつか空いていました。ラッキーです。お一人様が入るには入りやすい店です。 |
まず、凍奶茶(アイスミルクティー)です。太興に来たらドリンクはこれです。ビールを飲んで焼臘を食べたら、たちまちカロリー・オーバーです。迷わず凍奶茶を選択します。でもこれが実に甘くて、加糖なんてもんじゃない甘さなんです。でも、その甘さが香港らしいミルクティーなんですね。 そして、氷で外から冷やすのが太興風です。ミルクティーの量はコップ一杯、いっぱいに入っているわけです。日本のアイスミルクティーだとコップに入れる氷の量を増やせば増やすほどミルクティーの量は減ってしまうのですが、太興ではそんなごまかしはできないのです。 |
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ロースト五点盛とシンガポールビーフン |
同じ太興でも、香港と深圳では若干メニューが異なるようです。この日選択したのはロースト五点盛です。手前から、ガチョウのロースト、油鶏、牛すね肉、豚バラ肉、チャーシューの順に並んでいます。香港では五種類から三種類を選ぶメニューですが、深圳では五種類すべて食べられます。一種類ごとの量は少ないので通常は二人用くらいのイメージでしょう。でも、今日の私のようにお一人様にとってはありがたいメニューです。 それぞれのローストにつけるべきソースも奥に並べられています。 |
実は太興のメニューは本当にいろいろあって迷うのですが、お一人様には多すぎる量のものが多いのです。ですからこういう少しずつ食べられるメニューは助かります。 そして、肝心の味なのですが、やっぱり一番美味しいのはチャーシューですね。油鶏も良いです。ガチョウのローストと牛すね肉は普通ですね。一方、残念だったのは豚バラ肉です。私の大好物なのですが、肉が固すぎです。セット全体としては、満足できる内容です。 今後のために備忘録的に書けば、三品選んで注文するなら、チャーシュー、油鶏とガチョウのローストを私なら選択します。 |
太興には、麺類は湯麺(スープ麺)、撈麺(スープなし麺)、炒麺(焼きそば)だけで十数種類ありますし、炒飯だっていろいろあります。それに本来焼臘は白いご飯に載せて食べるのが美味しいのです。そんな状況ではありますが、今日は敢えてシンガポールビーフン(星洲炒麺)を選択しました。 シンガポールビーフンは香港では有名なB級グルメで、カレー味で炒めたビーフンです。シンガポールではビーフンをこんな風に食べるのが普通だというわけではなくて、香港のどこかの店がビーフンのカレー味炒めに「シンガポールビーフン」と名づけたものが、他の店も同じ名前を使ったものですから、いつの間にか香港内で定着してしまったといういい加減な命名経緯を持つメニューです。 |
そんないい加減な命名経緯を持つメニューではありますが、太興のシンガポールビーフンの味は決していい加減ではなく、しっかりした辛さがあって美味しいのです。香港でも太興のシンガポールビーフンは美味しいという記憶がありますが、深圳も美味しいです。味付けもしっかりしているしビーフンの炒め具合もちょうど良いです。エビや肉などもふんだんに入っていて、食べていて飽きません。間違いなく完食できる美味しさです。 深圳の太興、気に入りました。焼臘も良いし、シンガポールビーフンも最高です。深圳でまた焼臘が恋しくなったら再訪したいと思います。 |