本文へスキップ

アジア写真帳(アンコールワット)             アンコール遺跡の観光とグルメを紹介しています。 

         バンテアイ・サムレ|アジア写真帳

 バンテアイ・サムレは、12世紀中頃にスーリヤヴァルマン二世の時代に建造されたヒンズー教寺院です。アンコールワットを造営したスーリヤヴァルマン二世が建造した寺院で、なるほどアンコールらしい雰囲気のある寺院です。赤色砂岩でできた建物や印象的で、レリーフや連子窓が美しい印象的な寺院です。

バンテアイ・サムレ


 バンテアイ・サムレは、12世紀中頃にスーリヤヴァルマン二世の時代に建造されたヒンズー教寺院で、バンテアイは「砦」、サムレはインドシナ半島の古代民族の名前(サムレ族)のことですので、サムレ族の砦を意味します。アンコール遺跡の中心部からが離れた場所に位置しているため、観光客はそれほど多くありません。しかしながら、この遺跡は、このページで紹介する通り、見どころは多く、見学する価値は決して小さくありません。なるほど、アンコールワットの建造を始めたスールヤヴァルマン二世が建造しただけのことはあります。
 
 
 バンテアイサムレの参道です。ここはバンテアイ・スレイと同様に赤っぽい土です。赤色砂岩と言われる土なのでしょう。結構長い参道を歩いて、バンテアイサムレの入口へと向かいます。

 
 
 バンテアイサムレは、高さ7mの周壁がほぼ正方形に囲んでいて、外と内と二つある周壁の東西南北それぞれの側面に塔門があります。外周壁は83×77mですから、決して大きくありません。バンテアイ・スレイに比較すると大きい寺院です。
 上の写真は長い参道の突き当りにある東の搭門です。青い空に高い7mの外周壁、そして外周壁には連子窓が並びます。塔門の上には大きなレリーフが見えます。

 
 塔門上のレリーフです。塔門上のレリーフはそれぞれ異なります。


 一つ上のレリーフを拡大してみました。
 これは、古代インドの叙事詩「ラーマヤナ」に出てくる場面で、ラーマ(この人がラーマヤナの主人公)がシータ姫を救うために猿族のハヌマーンをしたがえてランカー島(今のセイロン島らしい)に行き、ラーヴァナ軍と戦う場面だろうと思われます。


 外側の周壁を入り、第一回廊(外側の回廊)に入ったところです。赤色砂岩で造られた回廊は他の寺院とは少し趣が異なります。連子窓も大きく、日が差し込む時間帯は幻想的です。



バンテアイ・サムレの第一回廊 


 第一回廊です。屋根はなくなっています。この回廊に沿って、歩いていきましょう。

 
 赤色砂岩の建物というのは、陽ざしが強いと輝くような色になります。上の写真は昼過ぎくらいの時間だったと思いますが、カンボジアの熱い太陽が照りつけています。朝とか夕方であれば、もっと輝くような色になるのでしょう。


 第一回廊の角の所から、第二回廊を見たところです。この辺りは第一回廊の壁もなくなっていて、バンテアイ・サムレの全景を見るには良いところです。

 
 この辺りまで来て気づいたことが二つあります。
 一つは、第一回廊には連子窓が並んでいますけれども、第二回廊の外側には連子窓が殆どないということです。もう一つはデバターがないということです。何か足りないなと思っていましたけど、デバターがないのです。その分、連子窓が建物のアクセントになっている気がします。



バンテアイ・サムレの中央祠堂周辺 

 

 第二回廊の内側に入ります。第二回廊の内側は、中央祠堂と二つの経蔵があるだけの狭いスペースです。
 上の写真は連子窓が見えるのが第二回廊で、外側にはなかった連子窓が内側には数多く並んでいます。左側に見える白っぽくなった建物が経蔵です。


 第二回廊の塔門です。塔門の向こうに中央祠堂の屋根が見えます。回廊の赤色砂岩の壁が印象的です。塔門の形がきれいですね。中央の塔門は王室の人が通る門で、両側がその他の人が通る門でしょう。こうしたつくり方はアンコールワットと同じです。


 第二回廊内側から第二回廊を見ると、塔門の形の良さが印象的です。この塔門が第一回廊、第二回廊ともに、東西南北に配置されている構造です。

 
 
 第二回廊の内側、経蔵越しに中央祠堂を見たところです。
 バンテアイサムレは大きな寺院ではありませんが、屋根の装飾、連子窓やナーガの欄干など、アクセントが効いていて印象的な眺めです。

 
 別の角度から見ても、第二回廊の内側の重厚な雰囲気は、期待していた以上です。

 
 手前に経蔵、奥に中央祠堂。
 経蔵の前にスケッチをしている人が見えますが、確かに絵になる雰囲気なのです。しかも、あまり観光客が来ませんので、静かにアンコール遺跡の雰囲気に浸れるのです。


 中央祠堂は小振りです。中央祠堂だけを写真に収めると、あまり迫力を感じません。むしろ、経蔵や第二回廊を主役にして、脇役で中央祠堂を入れると良い感じです。


 こんな感じで、第二回廊の内側を歩き、様々な角度からバンテアイサムレの景観を楽しむと、往時のアンコール王朝の豪華絢爛な様子が目に浮かぶようです。



バンテアイサムレのレリーフ


 バンテアイ・サムレの第一回廊、第二回廊には、東西南北に塔門が配置され、その塔門の上にはそれぞれ異なるレリーフが描かれています。東西南北に塔門が4つあってそれが二重だから8枚のレリーフかと言うと、そうではなくて、それが門の前後に、かつ、門の建物の表裏にありますし、上下に二枚ついているところもありますから、50枚かそれ以上のレリーフがあることになります。


 私がバンテアイ・サムレに来たのは二回目ですし、二回目はレリーフを細かく見ようと思っていたのですが、メモしながら回っていたのにメモをなくしてしまって、カメラの写真を見てもどれがどれだか分からなくなってしまいました。
 そんな具合なので、レリーフに興味を持ってバンテアイ・サムレを見学しようと思ったら、相当周到な準備(予め平面図を作るなど)をしたうえで行った方が良さそうです。

 
 それに輪をかけているのが、レリーフが経蔵にも描かれていて、経蔵に描かれているレリーフにも見逃せないものがあるということです。
 上の写真は、経蔵に描かれていた猿王ヴァリーンとスグリーヴァ(シータがラーヴァナに誘拐されるところを見た猿族の王。)です。猿王ヴァリーンは猿族の中の悪役で、ラーヴァナと同盟を結んで猿王国を支配していた野蛮な王です。ラーマヤナの主人公ラーマは、シータ姫の誘拐を見ていたスグリーヴァを支援し、ともに猿王ヴァリーンを打ち破った後に、猿族の軍師ハヌマーンらとともに、ランカー島にシーターを救いに行くというストーリーです。


 ついでに、上の写真は同じく経蔵に描かれていたブラフマー(全能神)誕生のレリーフです。

 こんな感じで、経蔵のレリーフもたくさんあって、しかもバンテアイ・サムレのレリーフについて紹介している日本の本や日本語のサイトが殆どない(全くないと言っても過言ではありません)ため、時間をかけて回ったけれども、浅学な私の能力では解説しきれない状態です。次回アンコール遺跡を回る時にもう一回バンテアイ・サムレを見学し、近々、バンテアイ・サムレのレリーフについての詳しい解説を掲載する予定です。

   

アジア写真帳(アンコールワット)  



アンコールワット

アンコールワット概要
西参道から聖池まで
第一回廊
十字回廊と第二回廊
デバター
中央祠堂と第三回廊
アンコールワットのサンライズ

バイヨン寺院    

 バイヨンの概要
 バイヨンの威容と第一回廊
 バイヨンの観世音菩薩四面塔

アンコールトム

 象のテラス
 空中参道のあるバプーオン
 王宮とピミアナカス
 南大門

バンテアイ・スレイ


タ・プローム


ベンメリア遺跡


 ベンメリア遺跡の概要
 参道を通り南門へ
 南門からの風景
 回廊の風景
 天空の城ラピュタ
 ベンメリア遺跡への行き方

プリア・カン


その他のアンコール遺跡


 タ・ネイ
 バンテアイ・サムレ
 トマノン
 チャウ・サイ・テボーダ
 プレ・ループ
 タ・ソム

シェムリアップとその周辺


 トンレサップ湖
 プンタナン(奇岩で埋まる神秘の山)
 バンコクへの直通バス
 オールドマーケット(観光客向け)
 プサールーマーケット(地元向け)
 パブストリート
 シェムリアップの街角
 カンボジアの村の子供たち

シェムリアップのグルメ

クメール料理レストラン

 おすすめ、オールドハウス
 クメールキッチン
 ライブハウス、サムブラザース
 静かでお洒落な店、ジョムナン
 イートアットクメール
 ファーザーズレストラン
 
インド料理、韓国料理

 おすすめ、インド料理のダクシン
 おすすめ、韓国料理のダイバク
 インド料理のニューデリー
 メキシコ料理のVIVA

カンボジアらしい食事

 美味しいラーメンはリーリー
 アプサラダンス(クーレンⅡ)

その他

パブストリート
ドリアンを食べよう
アプサラベーカリー
私の好きなコーヒーショップ

    

SIMカードケース

粘着式ですから大切な
SIMカードを落としません。
私も使っています。